稲垣えみ子「魂の退社-会社を辞めるということ」の巻 | カフェときどき読書
- アフロヘアがトレードマークの元朝日新聞記者、
稲垣えみ子さん。
朝日新聞時代の、新聞には珍しい、
私的な生活や思いを全面に出したコラム、
そしてこの春特集されていた「情熱大陸」を見て
すっかりファンになっていたので
書店で見つけて即購入。
魂の退社―会社を辞めるということ。/稲垣 えみ子

- ¥1,512
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退社にいたるまでの経緯やゆらぎ、
辞めてわかった「会社」に所属するということ、
洗濯機も冷蔵庫も電子レンジも捨てた超節電ライフ、
幸せとは、豊かさとは-など
語りかけるような、わかりやすく読みやすい文章で
つづられています。
えらぶった感じがなく
それまで感じていた不安や恐怖心なども率直に、
リアルに書かれていて
とても親近感がわきました。
近所で出会い、つながった人たちとのやりとり、日々の生活が
冒険のようで、楽しそうで。
「ない」ことから始まる、広がる、可能性。
会社で働いている人も、そうでない人も、
仕事やお金、幸せなど、ふと振り返る一冊になりそうです。
* * *
高い給料、恵まれた立場に慣れきってしまうと、
そこから離れることがどんどん難しくなる。
そればかりか「もっともっと」と要求し、さらに恐ろしいのは、
その境遇が少しでも損なわれることに恐怖や怒りを覚え始める。
本のプロローグにあった文章なのだけど
わたしもまったくその通りだ。
大きな企業で、正社員の職を得ていて、
うらやましいとは言われるものの-
休日や勤務時間、そして転勤など
会社の言うとおりにフルに動けるわけじゃないから
人並み以上に結果を出してようやく一人前、
そうじゃなければ
いつ必要ないと言われるかはじき出されるか-
そんな強迫観念が、わたしの心を占めていた。
自分は必要ないんじゃないかとビクビクし
周りを見回して、あの人はわたしより…と比べたり、イライラしたり。
あげく、勝手に疲弊する。
そんな自分がオーバーラップして
読みながら心をざわつかせていた。
書き出したらキリがないのだけど…
実は上記のことは
書きたいと思っていて、
でもいざ書き始めたら、うまくまとまらなくて難航していた。
そうして思った、
わたし、自分への集中が足りてない。
とらわれて過ごすのか
自分のやること、できることに集中するのか
わたしが選ぶのは、決まってる。
ならばそれに従うだけだ。

