■この凍えを知ってる。涙が溢れたわけ。 | 声と波動の取説!グッドバイブスに、本領発揮の人生を!

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『グッドバイブスに、本領発揮の人生を!』

流星群を見るため、
山の中で地面に寝っ転がって
空を見上げること1時間。
 
段々と手足が冷たくなり、
頬は固まり、
地面と繋がる背中がひんやりと凍えてくる。
 
 
早々に切り上げ、
部屋に戻って、お湯を沸かし、
紙コップに注いだ。
 
 
あ。この凍えを、私は知ってる。
そして、このお湯のぬくもりを、
私は知ってる。
 
 
幼き頃、
父と二人で行った、
初日の出のための登頂。
 
山肌は凍り、
手足が凍えて痺れてくる。
吐く息は白く、口が思うように動かない。
 
手が冷たいよ、と訴えたら、
父は自分の手袋を外し、
私の手袋の上から、かぶせてくれた。
 
 
二重の手袋の上から、
一向に温まる気配のないほっかいろを握り、
ただただ、頂上を目指して登った。
 
 
山頂では火が焚かれ、
誰もが指先をこすりながら両手をかざす。
顔は火に照らされ、赤く染まる。
 
温かいお味噌汁が振る舞われた。
 
 
同時に、
父が火を起こして、
コッフェルでお湯を沸かす。
 
そうだ、このお湯だ。
このぬくもりだ。
 
 
すれ違う誰もが
おめでとうございます、と声をかけ、
にこやかに笑う。
 
普段とは違うその雰囲気に、
幼い私の心は踊ったっけ・・・。
 
 
30年前の記憶に、
不意に涙が溢れてきた。
 
私はただそこにいるだけでよかった。
ただ、そこにいるだけでよかったのだ。
 
そしてそれは、
きっと今も変わらない。
 
 
なんて幸せなんだろう。
なんて、幸せなんだろう。
 
・・・ありがとう、お父さん。
 
 
 
 
 
まさか、まさかな夜でした。