榊(さかき)は神社のいたるところで見かけ、神聖な木とされている。
『古事記』では、アマテラスが天石屋戸に籠った時に、多くの榊に玉や鏡、布を付けて石戸の前に立てたと記されている。
榊の字は「神」と「木」という字を組み合わせて作れられていることからも分かるように、榊には神の木という意味がある。
また、「さかき」の語源は「境(さかい)の木」つまり、神様の聖域と俗界を分ける木ともされている。
もともと榊とは常緑樹の総称で、固有の植物名ではなかった。
現在、代表的なものはツバキ科のおのだが、地方それぞれの常緑樹も使われている。
このことから「さかき」の語源は、常盤木である「栄(さかえ)の木」とする説もある。
榊は、神前の供えられるほか、神前で舞い人が舞う際に手に持つ採物(とりもの)としても使われる。
また、神殿や玉垣、鳥居などに取り付けられる。
イラスト:いらすとや
拝殿の中には、榊に五色の布を垂らしたものがある。
五色布とは、青(緑)、赤、黄、白、黒(紫)の絹。
これは真榊(まさかき)と呼び、神様をたたえ、重々しく飾り立てた威儀具(いぎぐ)(物)。
多くは、向かって右の真榊に鏡と玉が、左には剣がかけられている。
鉾や旗が置かれているところもある。
五色とは、古代中国で成立した陰陽五行説に基づく。
同じく、威儀具として拝殿に置かれる四神旗(しじんき/ししんき)に描かれている霊獣も、この五行に合わせて配されている。
≪参考≫
