まだ20歳ぐらいの時の
むかし話
秋の始まりの頃に
不意に訪れた
くだらない昔話です
暇つぶしにでも読んで下さい
☆
久しぶりに帰省した
夏も終わる頃
もうすぐ実家近くの駅に着く
その直前の出来事
幼なじみの
『しずえちゃん』?
と思える
「女性」に不意に声をかけられた
3つ前の駅で乗り換えた時
なんとなく似てる! と思ったけれど…
知らないフリをしてた
子供の頃のあの子は
強くて 優しい
男子みたいな女の子だった
はず…
でも
目の前にいる「女性」は
10数年前の
記憶のあの子とは大きく違う
穏やかで優しい眼をした美人さん
はにかんで 少し照れたような
仔犬のような顔
小学生の頃
僕を励ましてくれた
ワンパクなあの子とは違う
まさかの
美人さんに変わってた
強さを消した 優しいオトナの佇まい
俺は 意識したくはなくて
涼しい顔を気取ってた
ほんとうは ドキドキしてた
こっそりチラ見したら
目が合ってしまった
「あー!しまった!」と 思った
見透かされた気がした
じっと見ている
俺を見てる
もしかして「気があるのか?」
久しぶりなんだから
そんなはずはないが…
子供の頃は
救いの女神だったあの子が
不意に席を立ち
傍に来た!
「○○○くん、だよね?」
「今○○にいるんでしょ?」
なんて 言うから
少し固まった俺は
「ああ、うん…」などと
しどろもどろ
短めに…
ドキドキとか 初恋とか
悟られたくなかった
弱気な猫だった
20歳の秋の始まりは
甘いサクランボにも似た
グミの実だった
そんな日を思いつつ
今夜は
スピッツ
仲良し


