日比野克彦さんの展覧会をお手伝いしたことは、すっかり頭の中の奥の奥にしまい込まれていて…。

こうして、当時のわたしが書いた文章を読み返すと、本当に懐かしく、と同時に新鮮な気持ちになります。

その時々に感じたことを文章に残しておくこと。

私にとっては、「写真」よりも当時を思い起こさせてくれる「たからもの」かもしれません

 

 

 


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【「クレーン・ペインティング」と「養生作業」】

「クレーン・ペインティング」と「養生作業」。

この2つの単語を聞いて、どのようなことを想像するだろう?

11月14日(日)の「クレーン・ペインティング」の本番を迎えるにあたり、筆者を含めチーム・ヒビノの有志一行は、その前日の11月13日(土)に「養生作業」を行うべくアーツ千代田3331に集合した。

「養生作業」。

筆者は初めて耳にした言葉である。

実際に行った作業を簡単に言うと、「建物の壁に色がついてしまわぬよう、ビニールで壁を覆う作業」となる。

筆者が会場に到着したのは15時より少し前。コミュニティスペースを覗いてみると、ちらほらメンバーが集まっていた。現状を尋ねると、材料買い出し班の車がエンストしてしまったらしく、その到着を待っているとのこと。


「エンストですか!」

となかなかの笑い話(ごめんなさい)にふらちなテンションをあげつつ、メンバーと明後日朝顔を運んでもらう種袋を折りながら待機することしばし…。待ちに待った買い出し班が帰宅。集まったメンバーと指揮をとるメンバーと、いざ出陣である。

今回の養生作業で使った材料はビニールとガムテープ。最小限の材料でなかなかの大仕事を行った。とにかく壁が汚れてしまわぬよう、指示されたとおりにビニールをガムテープで留めていく。

地上に居るときにはあまり感じなかった風も、2階3階と上にあがるにつれ、意外と強く吹いていることに気が付く。

特に、ビニールにはほとんど重みがないため、作業しつつもふわりふわりと風に舞ってしまう。ビニールが気ままなダンスを踊っている中、作業者は風にあおられないよう必死でビニールを留める。風にもてあそばれているような気分になりながらの作業となった。


1時間ほどで屋上までの養生作業を完了。その日は一部の作業のみとなったが、本番当日、十分に旧練成中学校の白い壁を守ってくれたに違いない。