Baird Beer ベアードビール ベアードブルーイングの ブルワリー & タップルーム がある、 ベアード・ブルワリーガーデン 修善寺 へ 工場見学に行ってきました。
創業者・ブルーマスターであるブライアンさんと、創業者・マネージング パートナー である奥様 さゆりさんにご案内いただきました。




3階のエレベーターを出てすぐの、ケグ (樽)がおいてあるところから、ブルワリーツアーのスタートです。




ベアードブルーイングは沼津で2000年に創業。 同年12月に免許を取得、仕込みが開始されました。
(画像は2010年のもの)



併設のブルーパブ、沼津タップルームは2001年の1月1日にグランドオープンしています。




当時の仕込みは30リッター、樽詰めビールのみをつくっていました。




2003年に250リッターの仕込み設備を拡張、瓶詰めが開始されます。
2006年に、1,000リッターの設備を増設。

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沼津にもなんどか工場見学 (というか飲み?)に行っています。

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2011年1月の記事はこちら

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2010年3月の記事はこちら ↓



2014年春に、修善寺へ工場を移転。
2017年現在、6,000リッターの自動システムを備え、仕込み施設が3つあります。




工場が大きくなっても、原材料やビールづくりへの哲学は変わりません。
ベアードビールが生み出すビールは地ビールでなく、バランス + 複雑さ = 個性 のある、「クラフトビール」。
地元活性型、町おこしのためにつくられるお土産ビールではなく、おいしくて、個性があり、複雑で、味の発見があるのがクラフトビール。
バランスが取れているので、飲み干すときにおいしく、もう1杯、と、飲み続けたくなるビールなのです!




最新のテクノロジーを導入することにより、ビール造りの緻密なプロセスが管理しやすくなり、創りたいビールがより実現しやすくなっています。
さあ、どんな設備なのか、実際に見てみましょう、ということで、階段を降りて、いざ工場へ!




1. モルト




ビールの原材料は麦芽、ホップ、水 です。




水は町の水道ではなく、天城が源流となる井戸水を使用しています。
きちんとした排水処理設備があり、川の水より綺麗な位の排水にして自然に還すなど、地元の環境にも配慮しています。




麦芽よりも雑味が出ず、ストレートにアルコールになる特徴を活かし、お砂糖も使っています。
氷砂糖のほか、アングリーボーイには黒糖、スルガベイには素焚糖など、ビールやスタイル似合わせて使い分けているそうです。




2. ホップ

ホップは、オイル (精油成分)が香りを加え、アルファ酸が苦味の元となります。
香ばしさを大切にするため、生ホップのみ使用しています。




棚にあるのは全部違うホップで、35種類から40種類ほどあります。




3.  仕込み I
麦芽を粉砕 ⇒ 糖化 ⇒ 麦汁 (ワート wort) ⇒ 煮沸 ⇒ ホップ添加




マッシュケトル (麦汁をつくるタンク)、




かぼちゃなどマッシング・デコクションに使用するシリアルクッカー、蒸留タンク、ホップやフルーツを投入するホップニック、ロイター(麦芽の濾過)があります。




ロゴがついているのが素敵!




それぞれのタンクは、下部にて管によって繋がっているため、移す時の心配がありません。
煮沸は60分から90分。
ホップで苦味付けをし、ラスト30分で味付けのホップを投入、終わった時にホップを入れて香りづけをします。




タンクを見渡せる、ガラス張りのオペレーションルーム。
それまでは、材料と時間、温度をプリントアウトの紙1ページに記載していたレシピですが、10段階のもの工程をコンピュータにインプットし、きめ細かくコントロールしています。




お隣のお部屋には、17年間のレシピが棚にずらりとファイリングされています。




うーん、「ブルワーの秘密」 覗いてみたい!




4. 仕込み II
冷却 ⇒  酵母添加 ⇒ 発酵 (主発酵)

ベアードビールでは、3種類の酵母 (エール酵母・ベルギー酵母・ラガー酵母)を使っています。
エール酵母は20℃前後で5日間発酵、ベルギー酵母のビール(ウィートキング、シングルテイクセッションエールなど)は28℃で。ラガー酵母は10℃と低温で、10日から2週間といちばん時間がかかります。




タンクの温度は、コンピュータでプログラミングされています。




ドライホップニックを吸水と排水の2本の管で発酵タンクにつなぐことで、ドライホッピングが行えます。
熱が加わらないのでオイルだけの香りがつき、上から入れられない大きいタンクでも、使えるという利点もあります。
ドライホッピングは15度から25度で行い、1日で6ー7回循環させながら酵母を回収します。




主発酵でも、出てくる炭酸ガスの放出量をコントロールしています。
ビールの原料であるモルト、ホップ、水、酵母同様、炭酸もビールの大切な要素。
ベアードビールは、発酵のときに出てくる炭酸ガスのみを使っています。




セラータンクは今後増設する予定だそうです。




ドイツスタイルの醸造タンクへ移します。
横置きなので、残っている酵母が沈殿しやすくなっています。
1℃から2℃の低温熟成で、ビールのまろやかさを産み出します。




酵母を回収したタンク。
3種類の酵母を使っているので、3つのタンクがあります。




二次発酵のために加える糖類(氷砂糖)のタンク も同じお部屋にあります。




5.  パッケージング (瓶詰め、樽詰)




泡が立たないように、パッケージングも1℃から2℃の低温で行います。
タンクには攪拌器がついていて、ビールの糖分が綺麗に混ぜ合わさる用に設計されています。




瓶詰めの機械。
現在使っているのは沼津時代からのもので、新しいものが入る予定だそう。





6. 二次発酵

ベアードビールは無濾過、自然発泡で炭酸は加えていません。
シャンパーニュのように味が変化していく、生きているビールです。

詰めてすぐ飲めるビールではないので、冷蔵庫にて熟成、二次発酵させます。
炭酸が十分になるまで、20℃でキープされた環境で1週間くらい保管されます。




別の場所にある倉庫に移し、ビールは7℃から10℃で保管しています。
大手メーカーは3℃から4℃が多いとのことですが、ベアードビールは二次発酵するビールなので、酵母が劣化のもととなる空気をある程度食べてくれるということもあり、おいしく熟成する適度な温度で、劣化をくいとめることができるのです。




7. 沼津の施設

解体して運んで来た250リットルの設備もあります。




現在は樽詰めビールのみを醸造しています。




ブルワーの育成と、期間限定のビールのための設備として使っています。




8. ベアードビール

ベアードビールは12種類の定番があり、シーズナルを入れて年間40種類。
バリエーションが多いのは、飲みたいビールは日によって違うから、という理由もあるそうです。




いつも美味しいという一貫性はありですが、いつも全く同じ味という統一性には疑問を感じます。
ビールは生き物なので、同じバッチでも、飲み続けているときに熟成度合や温度によって味は変わるし、ホップの味も毎年変わるからです。




9. 今後のベアード・ブルワリーガーデン 修善寺、ベアードブルーイング

伊豆縦貫自動車道など、予定されている道路が開通すれば、さらにアクセスがよくなるそうです。
全国のビールファンも、現地により足を運びやすくなりますね!




今後の展開としては、地元と世界、どちらも大切に考える企業でありたいとのこと。

・  地元に貢献
3年前に工場ができてから、地元に認知されるようになりましたが、
雇用など、既に協力している面もありますが、自然豊かな地元に、もっと貢献したい。




・ 日本のものづくり、職人の文化を海外にアピール
アジアでもクラフトビールブームがおきており、すでに数ヶ国に輸出しています。
ロスに原宿タップルームの居酒屋、焼き鳥スタイルのタップルームがオープンします。

今後の展開も楽しみです。
またブルワリーにも遊びに行きます!




【ベアード・ブルワリーガーデン 修善寺】

住所:静岡県伊豆市大平1052-1
電話:0558-73-1225
営業時間:月曜~金曜 12:00~19:00
土曜・日曜・祝日 11:00~20:00
定休日: なし

〓ゆうき〓