ひとりだけ 畑からはみ出て芽を出した
はくさいの子
柿の木に見守られ育っていきます
季節がめぐり
がっちり大きくなった
畑の白菜たちは
迎えに来たトラックに乗せられ
八百屋に行くそうです
はくさいの子も
八百屋に行きたくて
「はい!はい!」
と 手を上げましたが
体が小さいので乗せてもらえません
はくさいの子は 大きくなりたくて
体操をがんばりました
いっち・に・さん・し
おおきく なろう
ご・ろく・なな・はち
やおやに いこう
やがて次のトラックがやってきて
畑に残っていた全員が乗せられました
でも
「おまえは ここで 春をまってな」
トラックのお兄さんは
はくさいの子にそう言って
もう 戻ってはきませんでした
残されたはくさいの子は
柿の木の下 ひとり眠りにつきます
たくさんの雪の夜と氷の朝を経て
はくさいの子に
よろこびの春が訪れるお話です
作 くどうなおこ
画 ほてはまたかし
ブックデザイナー 杉浦範茂
発行所 小峰書店
実は私「ちいさなはくさい」を理論社の童話集で過去に読んでいました。それが記憶からすっぽり抜け落ちていたことを、今回この絵本に教えらました。児童書を文字(脳)だけで読むのと、魂を込めて描かれた画の世界で読むのと インパクトがこんなにも違うことに驚いています。
画家の ほてはまたかしさんが
はくさいぼうやに
目に見えるみずみずしい新しい命を与えたと思います。
その姿が可愛くて可愛くて
小峰書店の名作です
熱い気持ちを伝えたいです![]()

