ある運動会での一コマです。
脚が不自由な障がいをお持ちの児童 りょう君(仮名)がいました。応援席へは車椅子で移動し運動会を観戦しています。
すると、先生はじめクラスメイトたちが、口々に
「膝掛け持ってこようか!寒いでしょう」
「おーい、誰か教室戻って、りょう君に膝掛け持ってきてあげて!」
確かに運動会当日は冷たい風が吹いていて肌寒い気候でした。膝掛けを持ってこようとする先生やクラスメイトは、親切で思いやりがありますね。
ところが、実はそれ、当人からすれば・・・
違和感いっぱい。
いわゆる今風に表現するならば、コレです!
「そーゆーの、いらないから!」
もちろん、りょう君は、こんな言い方はしないまでも、申し訳なさそうに、こう言ったそうです。
「みんな、ありがとう!気持ちは嬉しいんだけど、今日はすごく寒いよね、だけど寒いのはみんなも僕も同じだよ。みんなも僕も、まぁ、確かに寒いけど、運動会なんだし、上着を着たりして調整すればいいから、膝掛けはいらないよ。」
相手の気持ちになって考えよう!なんていうけど、ホントはそんなの出来っこない。
だけど、相手の気持ち(立場)に寄り添って考えてみることは、出来る。
そんな風になれたら、きっと、もっと、やさしい世の中になってく・・・
そしていよいよ、徒競走!
りょう君も最終組で走ります。
よーいドン!
みんな大声援でりょう君を応援します!
「ガンバレ~!」
「りょう君いいぞー!ファイト〜ᕕ( ᐛ )ᕗ」
りょう君のことをみんな応援してます。
りょう君のお人柄もあるのでしょうね!
不自由な脚を引きずって、右を1歩、左を1歩。
一生懸命ゴールへ向かって進んでゆきます。
すると、大声援の中、1人の方が、こんな風に応援していました!
「いけいけ~!りょう君!速く~!
なにやってんの、もっと速く!もっと速く走れ~!速く〜ᕕ( ᐛ )ᕗいいぞ〜✨行け行け~!」
一瞬、観衆は、シーンと静まり返る。
「はー?何言ってんの、この人。」
「可哀想じゃない!速く走れ〜だなんて。」
果たして、本当にそうなのでしょうか。
私は、そう思いません。
決して可哀想でもありません。
これが本当の意味で、差別がない、偏見もない、問題視してない事、だからです。
学校や地域によっても異なるでしょうが、
ここ数年の徒競走は、タイム別に組分けして、走るんですよね。
だからなのか、観ていても、何にもオモシロみがない。
聞くところによると、タイムの遅い児童への配慮だとかなんとか。
私は違和感いっぱいで、モゾモゾします。
必要以上に物事を問題視することで
必要以上の問題を生み出す。
かけっこが遅い事を良くない事、速い事は良い事?という、歪んだ決めつけの概念。
もちろん、みんながド肝を抜くほどダントツに速い走りを見せてくれる児童は、ヒーローでしょうけれど、
かけっこが早くても、普通でも、遅くても、
雑多だからこその良さが在る。
そう私は思います。
いろんな人がいて、いろんな才能があって
それぞれの色があって、それぞれに得意なことがあって、それぞれに不得意なことがあっていい。
まるっと全部うけとめたら、チカラ強くて、やさしくて、あったかい世の中を生み出していくのでしょうね✨
