お天とさまとひばり | ウルフオルフェノクが行く!

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春になりましたね。

福島県の昔ばなし

 

 

 

 

昔むかし、ひばりが空を気持ちよく空を飛んでおった。

 

もぐらはうらやましそうに見上げていた。
「いいなー気持ちいいだろうな。」恨めしそうに見るモグラ。

 

 

そんなモグラを見ていたひばり。
ひばりは飛べないもぐらを、いつもからかっておった。

 

「モグラどん、お主は飛ぶことができないのかい?飛ぶのは簡単。こうやって手をバタバタとさせればいいんだよ。」

悔しいモグラどんは必死に手を動かそうとするが飛べないのはもうわかっていた。


「モグラどんは間抜けだねー」といつも笑ってからかっては飛んでいってしまうのだった。

 モグラどんはいつかひばりどんに仕返ししてやろうとそのときを待っておった。

 

そんなある日のこと、きれいに着飾ったキツツキがやってきた。

今度は逆にひばりどんが惨めな気持ちになりひばりどんはキツツキに笑われバカにされてしまうのだった。
ひばりはくやしくてしょうがない。

他人のものほど欲しくなるのが性(さが)よなあ。

キツツキが着ているようなきれいな着物がほしくなってたまらなくなったのだった。

 ひばりはすごすごとキツツキにバカにされ泣く泣く帰るしかなかった。


それを聞いたモグラどんはというと。

もぐらがニンマリして言った。

 

「ひばりどん、いい話がある。おら、金ならたんまりあるんじゃがの。」


「なぁ、お金をおらに貸してくれ(かなり図々しい!(笑))。オラきれいな着物を着たいんじゃよ。」

 

いつもの仕返しをしてやろうと考えたもぐらは意地悪くニヤッと笑って言った。

 

「お金を貸してやるよ、ひばりどん。実はなぁ、お天とさまに金を貸してあるんじゃ。じゃが、まだ返してもらってないんじゃよ。だから空高く飛べるひばりどんに頼もうと思って。」

とモグラどんは天に指をさしてちょっと意地悪そうにニヤッとした。
 

「ええ?お天とさまにお金を?」

 

「よし、引き受けた。」

ひばりは騙されたとも知らず大喜びで空高く飛んでいった。

 

てんと、金返せ。てんと金返せ。

 


しかしモグラとひばりの一部始終を、てんとさんは空から呆れつつ見ておった。

あまりのうるささに目を覚ましたお天とさまは怒り出した。

 

「うるさいひばりじゃ。」

 

おてんと様が

「お前はもぐらに騙されておるんじゃ。まだわからんのか。おれは金など借りてない。モグラにそう言え。」

 

と何度言っても、ひばりはあきらめんかった。

「返してくれるまで毎日来るからな。」

 

お天とさまはとうとう本気で怒り出した。

 

「困った奴じゃ・・・・・。」

お天とさまはついにブチ切れてしもうて、カンカンになり巨大化したものだからモグラどんはたまらない。そして炎をモグラに攻撃してきた。怒りは凄まじいものだった。

やい、もぐら。いつおまえから金を借りた?おまえというやつはとんでもないやつじゃ。」

 

 

瞬く間にもぐらは炎に包まれてしまった。

 

うそつきもぐらめ。今度、昼間、地面に姿を見せたら焼き殺してやるぞ。分かったか~!。」

 

「お許しくださーい・・・・・」こうしてもぐらは大慌てで土の中へもぐっていった。

こんなことがあってからもぐらは、天とさまが輝く昼間、暗い穴の中でじっとしているということじゃ。

恨めしげに土の中で上を見上げるしかなかった。

 

そして、ひばりはこんなことがあったとも知らず、

今でもモグラから金を借りるために

「天と、金返せ。天と、金返せ」と鳴きながら空に舞い上がっているというそうな。