ベートーヴェンのピアノソナタシリーズついに完結です。
ベートーヴェンの最後のソナタ、
32番のソナタについてレビューさせていただきます。
この曲は特徴的で性格の異なる2楽章構成になっています。
1楽章の性格は激しく荒々しいものですが
演奏も難しく難曲として知られます。
いままでのソナタと比べてすこし違和感を感じるソナタかもしれません。
ちなみに2楽章は、変奏曲になっています。
1楽章
Maestoso
Allegro conbrio ed appasionato
ハ短調、ソナタ形式。
緊迫したエネルギッシュな序奏に始まる。
激しく烈した部分で、やがて不気味なうめくようなトリルに導かれて
激しいアレグロの部分に入る。
このアレグロはフーガの要素もあり、演奏的にも難しい。
ベートーベンの表示で「アッパーショナート」(情熱的に)は極めて珍しい。
ピアノ技巧も難しくかなりの熟練した技術が必要になる曲で、高度な技術が要求される。自由な(レチタティーヴォ)も導入した自由な部分も顔をのぞかせる。
反復記号があるので反復を守るとかなり長い曲になる。
不気味な(展開部)に入るとさらに曲は激しさを増す。
テンポも目まぐるしく変化し安定しない非常に不安定な印象を与える。
最後の小節に向けて最後の2段は(コーダ)の部分へと入り、
憂鬱で不安な動きのまま、緊張した雰囲気はとれることもなく、
もやもやが晴れずに次の楽章に入る準備に入るが、
曲のもつ荒々しさはやがて急速に消えて行き、力尽きていくように終結していく。
最後の重圧な和音はハ長調の主和音で静かにしめくくる。
一小節目から16小節目が(序奏)、
17小節から(主題の提示)、69小節から(展開部)。
126小節目の(レチタティーヴォ/即興)のmeno.Allegroから始まる、
128小節からの(poi.a.poi、sempre-piuAllegro.)
はすなわち(accelerando)=(次第に早く)とほぼ同様の意味。
150小節目から2段はコーダとも解釈できる。
2楽章
Arietta(アリエッタ)
Adagio molto
semplice e cantabile
ハ長調、変奏曲形式。