ベートーヴェン ピアノソナタ8番「悲愴」 作品18 | ウルフオルフェノクが行く!

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春になりましたね。

 
 
ベートーヴェンピアノソナタはいくつか題名がついているソナタがありますが、
まずはさちらから攻めて行きたいと思います。
 
3大ソナタという異名を取る「悲愴」「月光」「熱情」ですが、
「熱情」は規模は大きいのですが、ほかの二曲はそんなに規模は大きくないのになぜか「3大ソナタ」に入っているのかが疑問です。
 
やはり、デビュー当時としてはスケールが大きかったのでしょうか。
8番の副題には、「グランドソナタ パテテーク」とさえ書かれているし、
一楽章の充実度はかなりのものです。
 
パセティーク(悲愴)というタイトルも実にうまいですね。
チャイコフスキーの交響曲にも「悲愴」っていう言葉がありますが、
どちらもタイトルどおり悲しみにうちひしがれたような曲で、
悲痛な感じのある曲です。
 
一楽章はグラーヴェGraveという表示が目を引きます。これは
速度を表す言葉。Pesanteと混合してしまいそうですが、
前者は速度を表す表示なのですが意味としては似たようなものがあります。
すぐさまAllegromolto e con brio.の、生き生きとした動きのところになります。
面白いのは、Graveの部分が二回戻ってくる点。
最後に持ってくるところは実にうまいです。
ここは悲痛な心の叫びという感じがします。
激情的な心の叫びを上げて消えていくかに見えるのですが、
コーダでは力強くベートーヴェンらしく終結しています。
 
 
2楽章は一楽章とはまるで性格の違う美しい音楽。
淡々としたメロディーがうたわれていきます。
なじみやすいので時々コマーシャルなどで編曲され使われているのを耳にします。
 
3楽章はシンプルなフィナーレでロンド。速い楽章です。
1楽章ほどではないですが、曲のもつ荒々しい感じが見え隠れしています。
テクニック的には1楽章が一番難しいように感じます。
ハ短調のもつ、緊迫感のある曲です。
 
短調には調のもつ強さもたいなものがありますが、この曲は
それが強く現れた曲でとても緊張感の高い曲になっています。
 
ベートーヴェンのソナタを集中してやる人なら必ず通る曲ではないでしょうか。