イギリスで働いて20年。
同僚らのランチについて、何度となく書いてきた。
今の職場の同僚も、20年前の同僚も、私には関心を持たずにはいられない価値ある研究材料である。

今の職場の副店長は全く仕事は出来ないが、とにかく好青年23歳。
私は「ミスター、ハッピーマン」と呼んでいる。
私の息子としてもおかしくない年齢の彼は、毎朝同じ店でコーヒーを買い、昼はその店のサンドイッチとコーヒーを買う。
もう2年それである。

飽きないか?と聞いたら、「2歳から食べてきた父さんが作るサンドイッチがもう見たくない位イヤで、高校を卒業して以来、これを食べているが、今のところ飽きない」と言う。
ちなみに店長代理の46歳は、18年間洋梨しかランチに持ってこないと言う。
毎日、車から降りてくる手には車の鍵と洋梨がある。
それを出勤すると、その辺の段ボールの上に置き、洗いもせずかじって終わる。
考えることそのものが面倒で、エネルギーを使いたくないから、洋梨に決めているという。

確かに効率的である。
1つに定めれば考えなくて良い。
いよいよ飽きたら変えて、飽きるまでいく。
私は毎日同じパン、同じ具材のサンドイッチを家族に持たせるのは可愛そうだろうと思うから変えているが、作り手が申し訳ないと思わねば、食べる側も疑問を持たないまま生きていくわけである。

日本から戻ったうちの娘が、「日本て、何でもあるね。何処にでも何でもある。食べ物、飲み物の種類がありすぎて、私はあれを全て試してみたいと思うから、何とかして日本に住みたいと考えている」と言った。
日本以外の国から来た人が抱く素直な感想なんだろうなと思った。

今の職場の同僚らは、私以外は全員同じものを週5で食べる。
が、理由の1つに店がない。
あっても、類似かほぼ同じものしか売っていない。
なぜなら、それしか売れないからである。
20年前も20年後も、イギリス人は他に選択肢を持たずに変わらぬ食生活を送る国民であり、今の職場の同僚らが親になれば我が子に同じパンと具のサンドイッチを持たせ、同じものを家で食べる連鎖を継承するのだから、そりゃ食の幅が100年変わらないはずである。

そう考えると、人間2種類くらいの食品を食べ続けても、ある程度までは若さで健康に生きられるのだなと思う。
中年から後期は知らんけど…
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