さて今回、私が風邪を引いた事により、実に多くのメッセージを頂いたのですが、質問も多かった。
「イギリスの医療システムって、適当なんですか?」という内容が多かったが、これも私は「はい、そうですねん」とは答えにくい。
何故なら、イギリス全土の病院で風邪の診察を受けた事がないから、これがイギリスのシステムなのか、地域性や医師により異なるのか、私には何とも言えないのが現状である。

ただ、私がマンチェスターとカーライルで暮らした経験で語るならば、日本の医療システムとは大きく異なるし、日本で当たり前に処方されている薬が存在しない、処方されない場合も多々あると言う事だろうか。

日本のように、自分が診てもらいたい科と医師を選んで病院に行くのではなく、ここでは「ホームドクター」(GPと呼ばれるものであるが)を自分の意思とは関係なく決定される。
基本、何かある時はこのホームドクターを受診してから、処方箋をもらうなり、大きな病院に振り分けられるのである。

が今回のように、日曜の夕方に42度の熱を子供が出している場合、土日が休みのホームドクターに診てはもらえない。
ならばどうするか・・と言うと、カーライルに唯一ある病院の救急外来に行っても良い。
がしかし、救急はたいてい3~4時間待たされる事になるため、行くだけ無駄になる。

と言う事で、今回は国が運営する救急ホットラインに電話を入れた。
ここから住んでいる地域と症状により、最寄りの大学病院につないでくれる。
そうして今回のように6人の人を介し、やっとカーライル病院の医師から「診察に来て下さい」という許可が出た。
それでも、救急外来でいきなり行くよりは早い。

42度も熱があるから、当然インフルエンザだと私も考えた。
がしかし、脈と喉を見て熱冷ましを飲まされ、帰宅させられた。
インフルエンザの検査は無い。
インフルエンザを聞いてみたが、看護師も???という顔。
スマホでインフルエンザの文字を見せたが、誰も「知らない」と言った。
タミフルも同様、「何の名前ですか?」と聞かれたが、タミフルを知らなかった。

私が日本を離れたのは10年前の事で、当時はタミフルが当たり前であったが、もしやこの10年でタミフルは消えてしまった存在なのだろうかと思った。
遠隔地に住んでいると、その可能性もあるのかと考えた。

結局、娘も息子も私も、日を変えて診察してもらったが、大学病院で抗生物質が処方される事は無かった。
結果的に、1週間のたうち回る苦しさであった。
特に子供は1週間何も食べてくれず、痩せて行くし、薬は飲ませなければいけないしで、私も床を這いながらトイレに行っていた。

しかしこれも、医師が違えば知っていたのか、抗生剤を処方されていたのか、それは今となっては分からない。
ただ、娘と息子、私が3度大学病院に行き、毎回違う医師や看護師に診てもらったが、薬が処方されなかった所を見ると、42度の熱であっても、あくまで風邪の延長としての扱いであるのかなと考える。
インフルエンザの存在そのものを知らないのは、別に病名があるのか、それとも医療概念がそもそも違うのか、私は医師でないので分からない。

ロンドンに住む友人が以前言っていたが、「イギリスの大学病院で抗生剤を処方してもらえない時は、日本人医師のいるクリニックを受診すれば簡単にもらえる」と言っていた。
ロンドンのように、そういう使い分けの選択肢があれば良いが、カーライルのように病院そのものが1つしかない場合、セカンドオピニオンもクソも無い。
それしか無いのであるから、そこの医師が言う事以外、やりようがないのである。

それでも最近、カーライルの大学病院では硬膜外麻酔が受けられるようになったり、放射線治療が受けられるようになった。
少しづつ、一般の病院らしくなりつつある。
とは言え、さすがにインフルエンザを知らないとなると、今後の子育てが相当不安になっているのも事実であるが・・

私が今回学んだ事は、カーライルでインフルエンザになったら死にかけまっせ!!と言う事のみである。
何の役にも立たない情報を書いてみました。
皆様、風邪には気を付けて下さいませ。

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