義母の長男夫婦は、長男も嫁も共に気分の浮き沈みが激しい。
特に長男は弟2人の暮らしや役職、結婚生活を羨み、嫁は次男夫婦の結婚生活を羨んでいる。
これにより、夫婦喧嘩の度に嫁は夫である長男に「あんたの弟と出会えば良かった。ならばこんなクソみたいな生活をせずに済んだ」と吐き捨てるのが常となっている。

私はこの夫婦喧嘩の話を、もう何万回と義母から聞かされてきたが、その都度聞くだけで右から左に流してきたが、ふと最近思う事があった。
何故にあの長男夫婦が弟夫婦の生活を羨み落ち込むのか。
そう、それはフェイスブックの存在と違うのか・・と私は思ったわけである。

長男夫婦は片時も携帯を話さない、いわゆる依存症とも言えるほどにフェイスブックを常に閲覧し、自分の繋がりのある人の生活を画像と共に把握している。
食事中もテーブルには携帯、何か着信があればすぐに確認。
夫婦共にこれであるから、会話が無いはずである。
嫁は他人の結婚式中にも、教会の後ろで携帯に何やら打っていた女であるから、1分たりとも携帯を手から離せない状態に、私は異常性と危険性を感じたのが去年の夏の事である。

嫁が攻撃性を増すのは、たいてい豪州に住む次男夫婦が旅行に行っている最中の画像を、フェイスブックに掲載した時である。
嫁は必ず、「次男夫婦は旅行ばっかり。何て羨ましい」から喧嘩を始める。

がしかし、嫁は分かっていない。
長男夫婦は年に1度、ドイツやアメリカ、時に嫁の実家の豪州に海外旅行に出かける。
次男夫婦は頻繁にキャンプ旅行に出掛けてはいて、今も3週間のキャンプ旅行に出かけているが、それはあくまで豪州内での事。
海外旅行には一度も行っていない。

義父が亡くなるまでは、義父が次男夫婦にイギリスに来る旅行代を出していたが、義父亡き今は誰も援助をしないから、ヨーロッパに来る金など無い。
従って、近場のキャンプ場に行っているというだけなのであるが、これが頻繁であるため、まるで豪遊生活をしているかのように見えるが、そうではない。
安上りであるからキャンピングカーで寝泊まりし、キャンプにしか行かないのである。

私も豪州に暮らしていたから分かるが、あの国は遠い南半球にある。
近場の観光地はニュージーランドかバリ島、パプアニューギニアなどしかないから、国内でキャンプに行く人が多いのである。
しかも綺麗な海と青空、広い地がある。
お金持ちなら別であるが、毎回の旅行にヨーロッパを選ぶ人は少数であると思う。
嫁は自分が豪州出身であるにも関わらず、次男夫婦の旅行回数のみに影響を受けている。
逆に私達のように太陽の照らないイギリス北部に住む者は、青空と太陽を求めてスペインやイタリアに出掛けて行くわけである。

フェイスブックを通し、人の生活を羨み精神を病んでは、全く持ってマイナスでしかない。
私など人の生活に全く興味がないからフェイスブックもやっていないが、こういう妬み嫉みを長男夫婦はフェイスブックから他人の生活を見る事で、実は大きく精神に影響を受けているのではないのか?と思うわけである。

義母も同じである。
孫を見るためフェイスブックを始めた。
所が、その度に次男の嫁の豪遊ぶりに腹が立つ。
家事は嫌いであるから掃除婦を雇い、毎日のスポーツジムからの更新、膨大な金を使って胃を切除して痩せたが、カフェで毎朝喰っているケーキの画像を見ると、愛する息子の金をこんな無駄に使いやがって・・と怒るわけである。
心臓に良くないから、私はいっそのこと見ない方が良いと思っているが、もう知ってしまったが最後。
また次、また次と見たくなる中毒に侵されてしまうのである。
見て腹が立ち、それでもまた見るのである。

大人でさえもこんな中毒に陥ってしまうのであるから、子供のインターネット依存は要注意しなければならんと、心底思うわけである。

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