洪水が起きる前日の事。
腕時計の電池が切れていたため、町まで電池交換に行った。
時計を売っているお店に行き、電池交換をお願いしたわけであるが、この時期はクリスマス前とあり、時計を朝9時にも関わらず見に来ているお客が結構多かったわけである。

息子を足元で遊ばせながら待っていると、初老の男性から「どこの方?」と聞かれた。
「日本」だと答え、とりあえずほほ笑んどいたろか・・とニコリとしたその後。
オッサンは電池交換している店主に向かい「セイコーとシチズンやったら、どっちがエエの?」と聞いた。

しまった・・二ホンから来たと言うてもうたがな・・
予想は的中。
店主が「どっちも高級時計や」と言う。
オッサンは「あんた、どう思う?どっちも日本の時計やろ?」と聞いた。

知らん・・何も知らん・・
私は時計にまるで疎い。
ただ何となく時計を買って使って40年。
これを知らずは日本人として恥か・・恥なのか・・

店主は「どっちもブランドやから、間違いない。好きな方買ったら?」と適当。
そもそも、店主が売ってて知らんのが問題やからな。

オッサンは本気で困っていた様子であった。
ネットで色々調べたが、どちらも良い品である事に間違いはなく、しかしどちらかを買おうとは決めているのだと言っていた。

カーライルで奇跡的に出会えた数少ない日本人にやっと会えたのに、その日本人が「知らん」とあっては、オッサンの落ち込みようも計り知れず、私は申し訳ない気持ちになってしまったのであった。
「セイコーの方が精巧」と洒落が英語で通じる筈もなく、電池を交換し、そそくさと帰って来たのである。

来年の抱負は、セイコーとシチズンの違いを知る事にする。

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