クリスマスの事。
食事が終わり、コンサーバトリー(サンルームの意)の暖炉の前で義母と嫁と私で話していた。
何のキッカケか忘れたが、出産の話になった。
私が最初の出産の時、3日の陣痛を経て出産した事を話すと、嫁は言った。
「でも、エエやん。自分で産んでんから。私は帝王切開で長男を産んだから、母親としての資格も自覚もない。出産した覚えがない」と言った。
嫁は30時間の陣痛の果て、子供が巨大児だったため、緊急帝王切開となった。
しかし、それは嫁にとって望む事ではなかったのである。
次男を1年半後に出産するが、その時は自然分娩で産んでいる。
そのため「この子(次男)は私が産んだ子。母親としての自覚も持てるし、可愛さもある」と言う。
「どんな方法であれ、どっちも自分の子やん」と言うてみたとて、「それはアンタが帝王切開してないからよ」と嫁は言う。
「そんな事ないと思うけどな・・」と話は終わった。
嫁が今でも自分の上の息子を愛せないのは、こういう理由からだったのだと、今回分かった。
どんなに良い事をしても、どんなに学校でよい成績を修めてきても、嫁は自分の上の子供を褒める事ができない。
それは自分で「産んだ覚えがないから」だと分析している。
これについては、何度かカウンセラーと話をして来た嫁。
しかし、「自分で出産していない。他人に取り上げられた子」としての認識が強く、これが払拭出来ずにいる。
こういうケースもあるのだと、この歳になり考えた。
以前、カウンセラーの方から聞いた話。
ある夫婦に子供が産まれた。
帝王切開だったのであるが、夫が見舞いに行った時、まず妻が発した言葉。
「ごめんね・・・大事な身体に傷が付いてしまった」と謝罪した。
そこで夫は「何を言うてんねん。母子共に無事で何よりやんか」と言うと、妻は思ったかも知れない。
しかし、その言葉を聞くまで、何とも思わなかったのに、妻が謝罪した事により、夫の中の何かが崩れた。
その日以来、夫は妻をどうしても愛せなくなり、しかし子供は可愛い。
何故あんな言葉を言ったのか、あんな謝罪の言葉さえなければ・・。
夫はその言葉を忘れる事が出来ず、またその言葉を発した妻を愛せなくなった。
苦しんだ末、何とか考え方を変えられないものかとカウンセラーを訪れたという。
何気ないその気遣いのつもりの言葉が、夫婦関係に亀裂を入れる事になった。
嫁はもう11年、こう思いながら自分の息子を育てているのかと思うと、辛いのだろうか・・と思う。
思い切って「何とか考え方を変えたいか」と聞いてみた。
嫁は「事実は変えられない」と言った。
息子はそれを感じているだろうか・・・
ハッピークリスマスの裏には、こういう思いもあったのだった。

食事が終わり、コンサーバトリー(サンルームの意)の暖炉の前で義母と嫁と私で話していた。
何のキッカケか忘れたが、出産の話になった。
私が最初の出産の時、3日の陣痛を経て出産した事を話すと、嫁は言った。
「でも、エエやん。自分で産んでんから。私は帝王切開で長男を産んだから、母親としての資格も自覚もない。出産した覚えがない」と言った。
嫁は30時間の陣痛の果て、子供が巨大児だったため、緊急帝王切開となった。
しかし、それは嫁にとって望む事ではなかったのである。
次男を1年半後に出産するが、その時は自然分娩で産んでいる。
そのため「この子(次男)は私が産んだ子。母親としての自覚も持てるし、可愛さもある」と言う。
「どんな方法であれ、どっちも自分の子やん」と言うてみたとて、「それはアンタが帝王切開してないからよ」と嫁は言う。
「そんな事ないと思うけどな・・」と話は終わった。
嫁が今でも自分の上の息子を愛せないのは、こういう理由からだったのだと、今回分かった。
どんなに良い事をしても、どんなに学校でよい成績を修めてきても、嫁は自分の上の子供を褒める事ができない。
それは自分で「産んだ覚えがないから」だと分析している。
これについては、何度かカウンセラーと話をして来た嫁。
しかし、「自分で出産していない。他人に取り上げられた子」としての認識が強く、これが払拭出来ずにいる。
こういうケースもあるのだと、この歳になり考えた。
以前、カウンセラーの方から聞いた話。
ある夫婦に子供が産まれた。
帝王切開だったのであるが、夫が見舞いに行った時、まず妻が発した言葉。
「ごめんね・・・大事な身体に傷が付いてしまった」と謝罪した。
そこで夫は「何を言うてんねん。母子共に無事で何よりやんか」と言うと、妻は思ったかも知れない。
しかし、その言葉を聞くまで、何とも思わなかったのに、妻が謝罪した事により、夫の中の何かが崩れた。
その日以来、夫は妻をどうしても愛せなくなり、しかし子供は可愛い。
何故あんな言葉を言ったのか、あんな謝罪の言葉さえなければ・・。
夫はその言葉を忘れる事が出来ず、またその言葉を発した妻を愛せなくなった。
苦しんだ末、何とか考え方を変えられないものかとカウンセラーを訪れたという。
何気ないその気遣いのつもりの言葉が、夫婦関係に亀裂を入れる事になった。
嫁はもう11年、こう思いながら自分の息子を育てているのかと思うと、辛いのだろうか・・と思う。
思い切って「何とか考え方を変えたいか」と聞いてみた。
嫁は「事実は変えられない」と言った。
息子はそれを感じているだろうか・・・
ハッピークリスマスの裏には、こういう思いもあったのだった。