私がこの「帰国子女」と言う言葉を知ったのは中学1年の時であった。
当時、同じクラスに藤野さんというクラスメイトがいた。
彼女はお父さんの仕事の都合で、小学3年の時にアメリカへ渡り、中学1年の時に日本に戻ってきたのである。

私の時代、英語を始めて習うのは中学であったから、彼女が英語の教科書を読むとき、それはそれは聞き惚れてしまう発音と速さであった。
あんな英語が話せたら・・今も憧れるが、あんな発音にでは絶対に話せない。

彼女が読む英語は、何一つ聞き取れなかった。
しかし、それが格好良いとか凄いという衝撃は今も残っている。
その後すぐに彼女は旅立ってしまった。
今度はヨーロッパだった。

こんな経験があるため、私の中で「帰国子女」=外国語ペラペラという印象になってしまう。
また、子供の頃に外国に住んでいた=「帰国子女」のイメージがどうしても強い私。

英国に来る前、通っていた美容院があった。
ヘアをお願いしていた担当の方にいつも付いていたのが、若い男の子の美容師であった。
いつも私の髪をブローしてくれる係りだった。

この彼が、いつも彼女の話題を話す。
興味はないが話すので、聞いていた。
彼は「僕の彼女は帰国子女でね。英語ペラペラなんですよ」と言った。

英国行きが決まっていた私は「へー?何処の国に行ってた人なの?」と聞いた。
行き先はアメリカ、「3ヶ月の短期留学やったんです。一緒にハワイに行った時、めっちゃペラペラで全部英語で頼んでくれたりするし、マジで凄いんですよー!」と言った。
それで帰国子女て言うの?

その時から、この「帰国子女」という範囲が分からなくなった。
短期留学もワーキングホリデー帰りも「帰国子女」になるのだろうか・・。

昔勤めていた英会話学校でも、生徒が「日本人の先生は嫌です。でも帰国子女なら別ですけど・・」と言った事が数回あった。
「○○先生は3年カナダにいました」と言うも、「でもそれって留学でしょ?帰国子女じゃないでしょ?」と言われた記憶がある。

ならば別の先生を・・と思い、「○○先生は生後すぐにアメリカに渡り、そこで18歳まで過ごされました」と言うと、「ああ、じゃあ大丈夫ね」という人も多かった。

恐らくこれは、子供の頃から海外に住んでいた=帰国子女のイメージが、一般的に普及しているのかとも思う。
私もその1人だからである。

いまいちよく分からない、この範囲。
どこから「帰国子女」なのだろうか・・。
娘が何かを話す時、日本語を言ってから全く同じ内容を再び英語で話すようになってきた最近、こんな事を考える事が多くなったのである。

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