ここ6~7年の間に、ポーランドとブルガリアからの移民が急激に増えた英国。
私が英国に来た最初の年に通っていた英語学校も、99%はポーランド人であった。
最近のポーランド人の若者達は、学校でしっかりと英語を学んでいるそうで、英語学校に通う必要性はさほどないのであるが、それでも英国が無料で(当時は・・今は知らん)授業を受けさせるように待遇していたため、真面目に通ってくるポーランド人は多かった。

私が通っていたのは、英国で大学に行く人のための準備クラスであったが、それはそれは必死に泣きながら付いて行っていた授業も、ポーランド人達は楽勝にこなしていた。
私はそこで友達になったポーランド人にいつも助けてもらいながら、何とか卒業テストに合格したのである。

英国で働いたお金を貯めるか家族に送金し、数年働いて学位を取ってから帰国するのである。
また、私の友人のようにレズビアンの場合、宗教観念の強いポーランドで暮らすのは、かなり肩身の狭い思いをするそうで、性別に関係ない自由恋愛を楽観視する国に住むことを選ぶ人もいる。

さて旦那の小学校にも、毎年ポーランドからの移民組の子供たちが入って来る。
旦那のクラスに入って来た5歳の女の子は、軽い多動症を持つ5歳の女の子で、やはりポーランドから3週間前に来た。

まだ英語がサッパリであるから、お互いのコミュニケーションは言語で取れないが、担任が注意すると、ポーランド語で返す。
返す言葉は勿論、担任には理解できないものの、ニュアンスで「あ、これ・・文句言い返してるな」と分かるらしい。

それでも入学して2週間が経過し、子供同士でコミュニケーションが取れ初めているというから、子供の吸収能力は凄いと思う。

12年前、私がオーストラリアの小学校で働いていた時、同じく5歳のクラスにイタリアから来た少年がいた。
来て半年ほどだったと思うが、中・高・大で英語を勉強した私のレベルよりも遥かに会話力があり驚いた。

それでも時々、訴えたい事が本人の中で上手く伝えられず、そのもどかしさから腹が立ち、泣きながら訴える場面を何度が見た。
しかし私がイタリア語が話せるわけでもなく、何の助けにもならなかった事もまた、私の中でのもどかしさになったものである。

私など、自分の意思と覚悟で外国に移り住んでいるわけであるが、6年半が経過しても英語の壁は厚く、今だ旦那の家族や職場の人から言いたい事を理解してもらえない事は日常茶飯事で、その度に悔しい思いになってみたり、凹んでみたりするのである。

こういう経験のない義父などは、いとも簡単に「語学学校に行ったらエエやん。ぺラペラ
になるんやろ?もっと勉強したらエエねん。」と言う。
しかし語学学校に行けば全てが解決するわけではない。

家族内でするたわいない会話、職場で必要な説明文は、その場面と時で変わるからである。
それでも何とか英国人が話す会話を聞きながら、ここまで形を作ってきた。

あの時のイタリア少年を思うと、家族の決断で否応無しにつれて来られ、ある日突然、全く言葉の通じない場所で勉強しろと言われるショックは私の苦労等と比ではないなと、今はそう思えるのである。

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