義父母は半熟卵が作れる私を尊敬してくれる。
半熟とは言っても、そんなにジュクジュクではなく、ゆで卵の中身を割ったとき、中身がエエ感じにシットリ半生な感じの出来である。

義父母は半熟卵が食べたくて、しかし何度やっても茹で過ぎてしまうため、通販で見つけた「ゆで卵タイマー」を購入。
しばらくはこれで好みの固さのゆで卵を作っていたが、飽きたのか、どこかへ行ってしまった。

先日、義父母が長男の嫁(オーストラリアで高校卒業後、専門学校に通って資格を取得)に「サラダを作るから、ゆで卵を6個作ってくれ」と頼んだ。
嫁は「あのタイマーがないと無理」だと言った。

義父は「あの子(私の事)はいつも完璧な半熟卵を作るんだよね。いつも作っているから覚えているんだろうけど・・君はシェフの資格を持っているのに無理なの?」と嫌味含みで聞いた。

嫁は「そんな初歩的な内容は、シェフの学校では習っていない」と反論。
義父は「でも、卵のゆで時間で、固まり具合がどうなるかはシェフなら知っているだろう?」と再び反論。
しかし嫁は「習っていないから知らない」と言い続けた。

義父がなぜこんな事を言うのか・・
それは、嫁がここに来て13年・・・「シェフの資格を持っている」と言う割には、誰も嫁が料理するところを見たことがなく、嫁の料理を一度も口にした事がないからである。

次男のオーストラリア人の嫁同様、この長男のオーストラリア人の嫁も料理は一切しない。
次男の嫁に比べて偉いとするならば、スーパーに買い物には行く事だろうか・・。

スーパーに行くが、料理はしない。
仕事から帰宅した夫(義父母の長男)が全てを作る。

サラダの中に入れるレタスさえも、既に一口サイズに切ってあるものを買ってくるから、本当にシェフの資格を持っているのだろうか?という疑問が、この13年間ぬぐいきれない義父母なのである。

夫である長男は「料理嫌いらしい」という理由で13年間、自分の妻からご飯を作ってもらった事はない。
コーヒー1杯、入れてもらったことがないというから驚くが、これは次男も同じ。
「嫁にコーヒーを入れてもらった事など無い」と言う。
これが、欧米女性を妻に持つ男性の普通なのであろうか・・・。

そんなわけで、事あるごとに義父は嫁に料理をさせよう、その腕前は本物か否かを見定めるため、小さな理由を付けては試みるのであるが、13年間、何かと理由に挙げられては逃げられて来ている。

私のように素人ながらもパン・お菓子・和洋中を作る一般的主婦からすれば、シェフの学校に行った=料理好きというイメージをわかせてしまうが、そうではない人もいるのであろうか。

義父は「死ぬまでに嫁の料理を食べてみたい」と言うが、嫁は聞いていない振りをするだけである。
果たして、本当にシェフの資格を持っているのかどうか・・
誰も知らないのである。

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