カーライルに唯一、1件だけ中国スーパーがあったが、最近、職場の近くにも新たな中国スーパーがオープンした。
この新しい方には行った事はないが、買い慣れてるので、私は前から行っている方に行く事にしている。

このスーパーには、日本食はほとんど売っていないが、うどん、春巻き&シュウマイの皮が売っているので、たまに買物に行く。

今日、久しぶりに買いに行ったら、いつもいた女性とは違う女性がいたので、「前にいた女性は?」と聞いてみた。
この手のスーパーには珍しく、とても愛想の良い女性だったが、私が前にいた人の消息を聞いた途端、顔色が変わった。

「教会の近くに、うちのお得意先と客と従業員を全て持って、自分の店をオープンさせたわ」と怒った声で言った。
「ああ~!!あの新しい店、ここの2号店じゃなかったんや?てっきり、ここの2号店かと思ってた!!」と私。

「いいや、あの女が出した店。あの野郎、ここの店に長年勤めていながら、自分の店を出す何ヶ月か前から、ここの客に『もうすぐこの店は潰れて、新しい店を教会の裏通りに出すから、そっちに来てね。もうこの店は無くなるから』と言ったり、『あの店の商品は汚いから買うな』と客にいいまくっているらしい」と店員は怒りまくって説明してくれた。

「へ~・・」と聞いていたが、何だか可哀相なので「私はここの方が慣れてるから、ここに来るけど」と言ってみた。
と、店員は「でも、あの店がオープンしてから、今まで通ってくれてたお客が、全く来なくなった。みんな移転したと思って、ここに立ち寄る事なく、あっちのお店に行ってるみたい。正直、経営は苦しくなってきた・・」と言った。

真相は知らんが、話が長くなりそうなので「じゃ、また来るね」と言って店を出た。

今日は天気も良かったので、職場の向かいにある教会の柵に腰掛けて、本を読むことにした。
と、そこに何と、さっき話題に出た女登場!

「アナタ、日本人よね?前にワタシの店に来てたね?」と話しかけてきた。
私が座っていた横に、例のスーパーの袋があったのを見逃さず「買物してきたの?ワタシ、この近くに新しい店出したよ。そっちに来てよ!あっちは商品も古いし、汚いから買ったらダメ。あの店は、もうじき潰れるよ。あの店をワタシが買い取ったから、もうあの店は無くなるよ。新しい店に来て。毎週、木曜は中華料理のレッスンもやってるよ。アナタ日本人だったら、寿司教室出したら?ワタシ、アナタにお金払うよ。寿司教室、うちでやってよ。で、うちの商品を使って寿司作って、皆に売って!!」と、ここまでを、一揆にしゃべられてしまった。

はは~ん・・・さっきの店の店員が言った話も、まんざらウソでもなさそうである。
しかし、汚い手を使ってきたもんである。

「あの店、潰れるの?さっき行って来たけど、そんな事言ってなかったけど・・」とふっかけて聞いてみた。
「そうよ、もう潰れる。あの店のオーナーから頼まれて、新しい店をやってる。」と言い続ける女。
休憩時間も終りかけていたので、「職場に戻るから」と言って退散した。

5時半になり、仕事を終え、ダッシュで普通のスーパーで買物をし、バス停でバスを待っていたら、よりによって、またもや女性に会ってしまった。
こういう時に限って、バスは遅れるのである。

「ね?だから、私のスーパーに来てね、絶対ね!!」と連呼する。
もうエエねん、しつこいねん!!と思っていたら、バスが見えた。
と、バスが来る方角から、裏切られた方の店員が歩いてきた。

私が裏切り女性と話しているのを見て、血相を変えて近づいて来た。
ヤバイや~ん!!・・と思いながらも、バスが来たので「じゃあ!!」と言い切り、私は逃げ切った。

バスが発車した後、2人は激しく言いあってる様子だったが、もう知らん。
中国人の喧嘩になど、絶対に巻き込まれたくないのである。