滅多に義母に電話をして来ない長男の嫁が、珍しく義母に電話をかけてきた。
「T子、まだ産まれないの?」と嫁。
「予定日3週間前だし、今週土曜は引越しだから、今産まれられても困るわ。まあ、こればっかりは子供が決める事だけど」と義母が言った。

義母にすれば、珍しく長男の嫁が私について聞いてきたことが意外であった。
なぜなら、長男の嫁がこの家に嫁いで来た11年前、次男がまだ最初の嫁と結婚しており、義母と次男の嫁は親密に仲が良く、長男の嫁は次男の嫁がうとおしかった。

ところが数年後、次男は離婚。
あんなに仲の良かった元嫁が家を離れ、義母は寝込んだ。
タイミング良く、長男の嫁は妊娠。
義母は待望の初孫であり、去った元嫁を忘たい一心で、妊娠中であった長男の嫁に何でもしてやった。

これが長男の嫁には心地よく、最初の子を産んですぐに妊娠。
義母は再び、熱中するものが増えて行った。

そうこうして数年、三男である私の旦那が私と結婚した。
しかもイギリスに戻るというではないか!!
しかも連れて来る嫁は外人であり、英語もままならんと言う。
ホームシックもあるだろうし、言葉の上達を助けるためにも、イギリスでは滅多にない「同居」を日本人の嫁が申し出てきた。

義母は喜び、張り切った。
次男の最初の嫁が去って以来、今後来るどんな嫁とも親密にはならんと心に決めた義母であったが、「同居」し、しかも何かと助けの必要な外人の嫁である私に、当然、愛着が沸いてきた。

これを長男の嫁は気に入らんかった。
これまで義母からの愛情を1人で受け、最高の贈り物である孫を2人も産んでやったのに、新しい嫁が来たら、あんなに何でも買ってくれていたものも買ってくれなくなった。(これは、実際に嫁が言った名言)

怒りの矛先は私に向かい、最初は英語を上手く話せない私に、英語でまくしたて何かを言っていた。
ところが、そのうち英語も理解し、言いたい事を言えるようになってきた私が、ある時から嫁に言い返すようになり、何度か泣かせた事もある。
以来、嫁は「T子から嫌われている」と認識。
それからは、私の前では静かなモンである。

そうして次男が再婚し、またこの新嫁が義母の愛情を自分だけのものにしたいと、貴金属やらプレゼントを贈りまくってきた。
そうしてすぐに妊娠し、義母の興味は更に長男の嫁から遠のいて行ったのである。

長くなったが、こうした経緯があったから、私が妊娠した時も、長男&次男の嫁は「おめでとう」の一言もなく、実際に妊娠6ヶ月の時に会った時も、私の妊娠には一切触れずであった。

義母からすれば、待望の女の子を妊娠している私に、2人の嫁が嬉しいワケはないという事を察している。
そんな長男の嫁が、私の出産を聞いてきたのである。

しかし・・・聞いてきたのには理由がった。
10月21日から、自分がロンドンに2週間ほど遊びに行きたい。
もちろん、子供など連れて行く気などない。
長男も自分の子供を見るのはイヤ。
であるから、義母に預かってもらいたい・・となった。

しかし、私の予定日は10月19日。
その前後に産まれて来れば、当然、義母は私を助けに数週間は通うことになる。
それでは、孫2人を預かってはくれないだろうし、ロンドンに子供を連れて行きたくないし、予定も変えたくないし、「T子の子供が生まれてくるタイミングが悪いわ!!」と義母に吐いた。

義母はキレ、「10月は、どんな理由があれ、あの2人を預かる気などない。自分の子供なら、自分で見ろ」と電話を切った。
孫2人を溺愛してきた義母が、孫を預かることを拒否したことなど1度もなかった。
それが、今回、初めて拒否したのである。

長男も嫁も頭がオカシイから、怒りは私に向かい、「うちの子供2人が生まれた時は、あんたらから何ももらってないから、うちも何もする気はない」とメールで送ってきた。

私は2人の子供が産まれた時、まだ旦那とは付き合いなど始まっていなかった頃であるから、知ったこっちゃない。
しかし、そうしたいなら、すれば良い。

こっちにも考えはあるから・・・