さて、妊娠8ヶ月も最後の1週間となり、出産方法をどうするかということになった。
担当の助産師から、「水中出産に興味あるなら、病院の見学会に行ってみたら?」と言われ、今日の午後、行って来た。

見学会には20人ほどの人が来ており、さほど興味も無く、仕方なく付いてきた夫と、出産を控えた真剣な妊婦のカップルが目立った。

私達は水中出産のプールだけを見たかったが、見学会ツアーは、入院施設全てを見学し、説明を受けるツアーだったので、自分達が見たい物が来るまでは、ゾロゾロと後ろから付いていった。

まず、大部屋の紹介。
「基本的には個室ですが、その日によって混み具合が違うので、大勢の妊婦がいる場合は相部屋になります」と助産師が説明してくれた。

と、そこで冷たそうなインテリ風女が「混む日は何人の事を指し、暇な日とは何人の患者がいるときのことを指すのでしょうか?」と聞いた。
(コノ女、キライや・・)と私の心は決まるのである。
そんなん、その日によるやん。

が、優しい助産師は「そうですね~明確な人数は決まってないですが、同時に12人が陣痛で入院し、どの妊婦がいつ産まれてもおかしくない状況などもあれば、2人しか妊婦が入院していない時もありますし・・」と説明。

「他に質問はありませんか?」と助産師が言うと、またインテリ気取りが手を挙げた。
(またかい!!)

「例えば家で陣痛が起きたとして、病院に来る前には電話するべきでしょうか?」とインテリ気取り。
「そうですね、状況を把握したいのと、その状況によっては自宅待機してもらう場合もあれば、緊急で来てもらう場合もあるので、必ず身体に変化や痛み、出血や破水したときは、まず電話をしてください。」と助産師。

「自宅待機して、不安な場合は来てはいけないのでしょうか?来ても、帰れと追い返されるのですか?不安なのに?」とインテリ気取り。
「不安がる患者を無理矢理、追い返す事はありません。ただ、陣痛が本物の陣痛で無い場合もありますし、まだまだ長時間かかる場合などは、病院で待つよりも、自宅のベッドで寝たり、風呂でゆっくりした方が母体にも良いので、そういう事もあるということです。ただ、病院が込み合い、ベッドが空いていない場合で、緊急ではない、出産までに長時間を要する患者さんには、帰って待ってもらう場合も無いとは言えません」と」助産師。

そして次の部屋へ。
そこは個室になっていて、まあ普通の部屋である。

ここはインテリも、さすがに素通りやろう・・と期待していたら、別のカーリーヘアわがまま風女が手を挙げた。
「痛みが全く無い出産は可能ですか?陣痛とは何時間あるのですか?」とカーリーは言った。
(個人差やん、そんなん!!)と、コイツも嫌いである。

「(失笑)無いです。陣痛が始まれば、痛みはあります。ただ、無痛分娩か帝王切開の場合は、普通分娩よりも、痛みを感じなくて良いでしょうけど・・・ただ痛みも人によりますから、それを激痛と感じるかどうかは、個人差です。陣痛の時間も個人差です。」と助産師。

「私は今のところ、普通分娩を希望していますが、もし気が変わって、無痛分娩にしたい場合、その変更は可能ですか?」とカーリーは聞く。
「可能ですが、カーライル市民病院には、無痛分娩が出来る医師がおりません。なので、ここから1時間離れた○○病院まで行ってもらうことになりますが、それは担当の助産師と相談してください」と助産師。

(そもそも、この見学会は産む病院を知っておくというためのツアーであって、オマエがどう産みたいとか、どれくらい陣痛がかかるとか、そういう事を質問するのはオカシイのである。)

「本当は分娩室も見て頂きたかったのですが、今、患者さんが入っていますので、今日は無理です。今から、水中出産できる部屋を見てもらいますが、他の患者さんが寝ている部屋でもありますので、私語は禁止です」と助産師。

アホ6人ほどは、この説明を聞いておらず、ベラベラと大声で入って来る始末。
だから私は、病院で開催される「両親学級」みたいなものに、参加したくないのである。

担当助産師から「あなたは日本人で、カーライルに友人も少ないみたいだし、こういう学級に参加して、同じような環境のお友達を増やさないと、子供と2人の生活が始まると、家にこもりっきりになってしまって、ノイローゼになる人もいるのよ。私はアナタが心配だから・・1度、行ってみたら?楽しいわよ。友達も出来るし。」と毎回勧められる。

が、しか~し!!
私にすれば、こういう常識のないアホカップルや、インテリ気取りで育児書を読み漁り、あげく場違いなところで「混み具合は何人?」と聞いたり、「陣痛は何時間で痛いのか?」などと聞いたりするアホ女と時間を共有することのほうが、ノイローゼになるのである。

せっかく職場を離れ、モラルの無いイギリス人から開放されるのであるから、1人にして欲しいのである。

いよいよ水中出産の部屋に行き、私は見て納得し、まあこんなもんかと思った。
そこにはベッドとプールがあり、ステレオが完備され、至ってリラックスして出産できるようになっていた。

「この病院では、プールが1つしかありません。もし希望されても、その時に他の患者が既に入っている場合は、待ってもらうか、普通分娩にしてもらうことになります」と助産師。

この説明をしてくれている間、嫁推定体重120キロの妊婦の横で、患者のいない整えられたベッドに何の考えも無く横になる、アホ間違いなし200%の夫が、私は目に付いて仕方なかった。
そのベッドは、オマエのためではなく、次の患者のための綺麗なシーツだと、なぜ気付かない、アホ男よ・・
(頼むから、こいつらとは相部屋になりたくない)

そこでインテリ気取りはまた「その人が長くなった場合、その人をひとまず外に出し、自分が入ることは出来ますか?」と聞いた。
エエエ~!!??
ええ~!!??
不可能やん、そんなん。
全裸で、プールに入って子供を産み落とそうとしてはんのに?「アンタ、遅いねん!!ひとまず、出てくれへんか?」と言うのか?
アンタの都合で?!

恐るべしインテリ気取りである。
もう私はストレスの絶頂になり、旦那に「もう見たいもの見たから帰ろう」と言って、見学会の途中で帰った。

あんな患者を相手に、助産師は何十時間と、アホ患者さえも優しく励ましながら、出産に導くのか・・・と思うと、本当に凄いなと思うのである。

頼む!!
私が出産するときは、せめてあのアホだけは近づけないでくれ!!と心の底から願うのである。