今月始めに彼の友人で、前はハウスメイトでもあった人が、1年ちょっとぶりにベルファストに戻ってきた。
彼は長年の友人だから、私がこっちに遊びに来るたびに会っていたし、仲良くしてもらっていた。
私が初めてこっちに来た頃は、まだ前の彼女と暮らしていて、彼女との間の二人の子供と一緒に仲良くしていた。それからちょっとして、彼女と別れた。
それからクマちゃんと彼は一緒の家に住んだので、時折そこに彼の子供達が遊びに来たりしていた。彼の子供たちは女の子二人。ふわふわの髪で、ニコニコしてて、とっても可愛い。
そこに2年くらい一緒に住んで、去年彼は新しい彼女の住むバーミンガムへ引っ越した。
その彼女とはネットを通して知り合ったのだけど、一緒に住み始める前には何回かこっちとバーミンガムを行き来していたし、彼の子供とも彼女は仲良くなれていたし、彼も幸せそうだった。
バーミンガムでは彼は彼女の母の家に一緒に住んでいることで、時々トラブルがあったみたいで心配したけど、去年の秋にはホリデー先で、彼女にプロポーズし、結局うまく行っているようだった。
トラブルがあると、いつも彼はクマちゃんのとこへ電話してきて、「もう、帰る。」って言ったりしたけど、次の日には「仲直りした。」って電話があった。
で、今月初め、また彼から電話があった。クマちゃんはいい加減なので、時々電話の電源は切れてるし、バックの中でほったらかしだったりする。そのときもそんな感じで、気づいたら彼から4回もミスコールが入ってた。どうせ、いつものケンカだろうって思ってたら、「もう北アイルランドに戻ってきた。」って電話だった。
今度は本当に、バックと彼の愛車(自転車)のBMXをつかんで出てきてしまった・・・。急なことで、会社にも電話を一本入れただけだという。
戻ってきた数日後には新しい家を借りて、先週には私達があづかていたPCを引き取ったし、本当にこっちで暮らすらしい。
うまく行かなかった理由は色々あるみたいだけど、ひとつ彼が話してくれたのは、まったく知らない土地、バーミンガムへ行って、孤独だったということ。
趣味のBMXを通して友人が出来るのではないかと思うけど、そうでもなかったという。ここではいっぱいいる、彼の年齢でBMXを楽しむ人があんまり見つけられなかったそう。
彼女の両親の家に住み、彼女の友人と飲んだりするのが普通で、「彼の世界」がどんどんなくなっていったように感じたそう。
ここは彼の地元で、地元の通りを歩けば、誰か知ってる人に会う。なじみのパブに行けば、スタッフは知り合いだし、飲み友達も多い。BMXをする仲間は彼の年代で、友人も多い。そして、彼の子供達もここにいる。
ここでの社交範囲と、彼のバーミンガムでの社交範囲との差があまりに大きかったことが、こっちに戻ることにした理由のひとつだという。
それを聞いて、自分のことをちょっと考えた。
ここで暮らすことは、私にとっても、友人のいない、未知の世界だったなと思う。
今まで暮らしたほかのところと違って、NGOや学校とかいう、団体にも属して無いから、ここに来る理由は彼だけだった。
知り合う人は彼を通した友人で、自分の友人だと言える人はゼロだった。
それでも、時々稀に感じる「ここでなかったら、もっと友人がいたのではないか?」という気分のほかは、特につらいとか、孤独で日本に帰りたいとか、前に暮らしたほかの土地に戻りたいとは思わない。
私は突然ここに住み始めたのではなくって、何度も1~3ヶ月間ここで過ごすことを繰り返した遠距離生活を通して、ここの生活に徐々に慣れていったことがうまく働いているのかもしれない。
そして、私は元々、家でのんびりするのが、パブに出かけていくことより好きなタイプであることもあるのかもしれない。
そして何より、私は彼と一緒にいることで、かなりの安心感や幸福感を得ているから、幸せボケしているのだろう。彼は私にとって親友という感じでもあるので、彼がいればそれでいいのだ・・・というような、いいのか悪いのかわからない、社交性のなさを持っている。
こういったことで、私はこの友人のような「耐え難い孤独感」みたいなものは無いのだけど、知らない土地で暮らすことが、彼のように、かなり重症な問題になりうるんだなと思うと、もうちょっと、今のうちに友人を作ったりという努力をすべきだな・・・と思わされた。
まぁ、このほかにも私には言わなかったいろんな彼と彼女の問題もあったらしいのだけど・・・。
そういうことも含め、とても残念だったと思うけど、そういうのを含めて人生なんだろうな。
うまく行くときも、うまく行かないときも、きっと理由がある。
彼はベルファストに戻ってきたことで「振り出しに戻った」といい、バーミンガムで過ごしたこの1年間を無駄にしたとちょっと思っているようだった。
きっとそんなことはないとおもうのだけど・・・。
だんだんわけがわからなくなってきましたが、友人のことで、ちょっと考えされられました、という話でした・・・。