前回のブログで「ローマ字の話」を書きました。
 「ローマ字の話」の補足を書いてから本題に入ります。

 以下の例で、[e]は、パソコンで入力できないので、このように書きましたが、実際は e の上に ̄を付けた「えー」という長音を表わします。

 「本日は晴天なり」を中高生にローマ字で書かせてみますと

正答 Honzitu wa s[e]ten nari.

誤答 Honzitu ha seiten nari.

 訓令式かヘボン式かは不問にしますが、「~は」を「~ha」と書き、「せーてん」を「seiten」というように、文字としての日本語をそのまま転写した誤答が、極めて多いです。
 これは、ローマ字が表音文字(音素文字)であることを、小学校時代にきちんと教わらなかったことが原因ではないかと推察します。

 さて、今回書きたいことは、現在の小学校の教育課程のことです。

 「ゆとり教育」の影響が続く中、現行の学習指導要領では、1・2年生、3・4年生、5・6年生というように、2学年単位で教育課程を規定しています。

 「ゆとり教育」前の学習指導要領は、学年単位の教育課程でした。

 現行の学習指導要領では、例えば漢字の指導は、1つの漢字を2年間の中で「読み」「書き」ができればよいとしています。
 同様に、例えば国語のローマ字の指導や算数の算盤(そろばん)の指導は、3年生と4年生で、2回に分けて少しずつ指導します。

 この3年間、3人の小学生を教えた経験からすると、これはまずいのではないかと思うことがあります。

 たった3人の例ですが、学校も学年も性別も違う子どもたちの学びについて、共通していることがあります。

① 3人ともに頭のよい子たちです。

② 頭のよい子なのに、過去の学年で習ったはずの漢字の読み書きができない。

  驚くべきことに、3人に共通して、ひとつの漢字の「読み」と「書き」を同時に教わっていないことがわかりました。
  もしかして、学校の教師が「2年間で“読み”と“書き”をできるようにさせる」ことを、「3年生で“読み”を教え、4年生で“書き”を教える」というように、誤解したまま指導しているのでしょうか?
  万一、こんな誤解が現実にあるとすると、日本の教育にとって深刻な問題です。

③ 頭のよい子なのに、ローマ字の読み書きができない。
  (3年生と4年生で2回に分けて少しずつ教わっていた)

④ 頭のよい子なのに、算盤の運指がほとんど身に付いていない。
  (3年生と4年生で2回に分けて少しずつ教わっていた)

 これらの現象には、次のような原因が考えられると思います。

 一時期に集中して教わったり練習したりした方が習熟できるのに、2年間の中で分割して少しずつ教わっているために、理解が浅く、習熟できない。

 私見ですが、小学校の教育課程は、学年単位の方がよいと思います。