『集英社国語辞典 第3版』で「改訂」を引いてみました。
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書物の誤りを訂正したり、内容を改めたりすること。「-版」
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 今回、話題にするのは、小学生が使う学習国語辞典の「改訂」の必要性についてです。
 このことを意識したきっかけは、過日の新聞の書籍広告欄で、次のような広告が目に留まったからです。
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昭和と平成の教科書読み比べ
『あなたの習った日本史はもう古い!』
荒木肇 著 並木書房 刊 1500円+税
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 学習国語辞典は、小学生の《言語感覚と語彙を育てる》という重要な使命を担っていると思うのです。小学校の6年間は、日本人として日本語を身につける極めて重要な秋(とき)だからです。
 ですから、少なくとも、立項された項目が教科書の記述と合わないような事態が出て来たときには、できるだけ早く改訂することが望まれます。

 その一例として、社会科で学ぶ「士農工商」が、小学生用の学習国語辞典でどのように説明されているかを確認します。いずれも、ふりがな、学年表記などは省略します。

『例解学習国語辞典』(小学館)
 第九版 第二刷 2011年2月5日発行
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しのうこうしょう【士農工商】
江戸時代の、身分をあらわしたことば。武士・農民・職人・商人のこと。
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 昭和30~40年代に小・中・高生だった私にとって、この説明は、学生時代に教わってきた内容そのものであり、何の違和感もないものでした。

『くもんの学習 小学国語辞典』(くもん出版)
 改訂第四版 第一刷 2011年2月19日発行
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しのうこうしょう【士農工商】
(例文)士農工商の身分制度は明治になって廃止された。
(意味)江戸時代の身分制度をあらわすことば。士(武士)・農(農民)・工(職人)・商(商人)の四つに分けたもの。
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 くもんの辞書は用例(例文)優先の構成になっていて、紙面の見栄えは他社の学習国語辞典とは一線を画していますが、私は気に入っています。
 さて、「くもんの辞書」改訂第四版第一刷の説明は、内容的には、「例解学習国語辞典」と変わるところがありません。
 ところが、同じ改訂第四版でも第三刷になりますと、次のようになります。

 改訂第四版 第三刷 2013年1月17日発行
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しのうこうしょう【士農工商】
(例文)士農工商の身分制度は明治になって廃止された。
(意味)江戸時代の身分制度をあらわすことば。士(武士)・農(農民)・工(職人)・商(商人)の四つに分けたもの。
〔参考〕現在は、武士(支配階級)と農民・町人としている。
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 (例文)と(意味)は第一刷と変わりがないのですが、〔参考〕の説明が加わりました。この内容は、『あなたの習った日本史はもう古い!』の「士農工商」に関する内容と一致していました。
 「くもんの辞書」改訂第四版第三刷も『あなたの習った日本史はもう古い!』も、どちらも発行年が2013年です。もしかしたら、日本史の研究成果が公表され、それが辞書に反映されたのが2013年頃だったのではないかと推測しています。

 他の辞書については、まだ調べていませんが、児童生徒に対しては、学習国語辞典の記述は影響が大きいと思います。

 いずれにしても、辞書編纂者は、様々な分野から横断的に情報を収集して、通暁しなければならないのですから、大変な職業だと思います。それでも、私は、もし次の世に生まれ変わることができたなら、辞書編纂者になりたいと思っている人間です(笑)。