一昨日の夜、ドラマを見ていたら、登場人物二人の間で次のような会話がありました。
--ここから
先輩のAが「チキンと夏野菜のカレー・ガンダーラ風だ。」と言って、自作したカレーを後輩Bに見せる。
B「何気に、うまそうですね。」と答える。
--ここまで
Bの台詞、なんですか、コレ?!
「何気に、うまそう」とは、どのようにうまそうなのでしょうか?!
「何気に」を辞書で引いてみました。
国語大辞典(Bookshelf Basic 2.0/1999)には、「何気なく」しか載っていませんでした。
この辞書本体の刊行年1982年には、「何気に」は日本語として発生していなかったのでしょう。
大辞林三版(ウェブ版Dual大辞林)には、次のように載っていました。(大辞林三版本体には掲載なし)
--ここから
【書籍未採用】
なにげに【何気に】
〔主に若者語で「何気ない」の副詞用法〕
1 何気なく(特に深い意図もなく)。なんとなく。
2 気が付くと。知らぬ間に。さりげなく(それらしい様子を感じさせずに)。
項目採録・修正日付:2004年2月
--ここまで
大辞林二版(DVD)には、次のように詳しい補足が載っていました。
--ここから
なにげ-に【何気に】
《「なにげない」の「ない」を取り、形容動詞活用語尾「に」を付けて副詞化した語》
はっきりした考えや意図がなくて行動するさま。→何気無い[補説]
何気無い[補説]
「何気に」は「何気ない」の「ない」を取り、形容動詞活用語尾「に」を付けて副詞化した語。若者が「何気なく」と同じように使い始めたが、最近は「その服なにげに似合うね」のように、わりあい、なかなか、の意でも使われる。初出の時期は不詳だが、昭和60年代の初めかと思われる。似た語に「さりげない」から派生した「さりげに」がある。→さりげない[補説]
--ここまで
なるほど。(しばし沈黙)
では、前述したドラマの場面で、登場人物Bは、どのように「うまそう」と思ったのでしょうか。
私は
「(食べてはいないが)“なんとなく”うまそう(に見えます)ね。」
というように解釈しました。
しかし、それにしてもドラマ視聴中に、この言葉を聴いたとき、ガツンと頭を殴られたような、とてつもない違和感がありました。
どんなによい俳優が演じていても、ストーリーがおもしろくても、この一言を聞いたことから、このドラマに大幻滅です。
気分一新のために飲んだ缶ビール。
ノン・アルコールなのに、すっかり酔って一言二言、口走ってしまいました。
「“何気に”は、あっという間に日本列島を侵食したセイタカアワダチソウかぁ!“何気無く”はススキのようにセイタカやろうの酸性土に駆逐されてしまったのかぁ?!」
「文語文法のように、解釈しなけりゃわからねぇ日本語を全国ネットのドラマで使うんじゃねぇよ!」
以上です。失礼しました。
--ここから
先輩のAが「チキンと夏野菜のカレー・ガンダーラ風だ。」と言って、自作したカレーを後輩Bに見せる。
B「何気に、うまそうですね。」と答える。
--ここまで
Bの台詞、なんですか、コレ?!
「何気に、うまそう」とは、どのようにうまそうなのでしょうか?!
「何気に」を辞書で引いてみました。
国語大辞典(Bookshelf Basic 2.0/1999)には、「何気なく」しか載っていませんでした。
この辞書本体の刊行年1982年には、「何気に」は日本語として発生していなかったのでしょう。
大辞林三版(ウェブ版Dual大辞林)には、次のように載っていました。(大辞林三版本体には掲載なし)
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【書籍未採用】
なにげに【何気に】
〔主に若者語で「何気ない」の副詞用法〕
1 何気なく(特に深い意図もなく)。なんとなく。
2 気が付くと。知らぬ間に。さりげなく(それらしい様子を感じさせずに)。
項目採録・修正日付:2004年2月
--ここまで
大辞林二版(DVD)には、次のように詳しい補足が載っていました。
--ここから
なにげ-に【何気に】
《「なにげない」の「ない」を取り、形容動詞活用語尾「に」を付けて副詞化した語》
はっきりした考えや意図がなくて行動するさま。→何気無い[補説]
何気無い[補説]
「何気に」は「何気ない」の「ない」を取り、形容動詞活用語尾「に」を付けて副詞化した語。若者が「何気なく」と同じように使い始めたが、最近は「その服なにげに似合うね」のように、わりあい、なかなか、の意でも使われる。初出の時期は不詳だが、昭和60年代の初めかと思われる。似た語に「さりげない」から派生した「さりげに」がある。→さりげない[補説]
--ここまで
なるほど。(しばし沈黙)
では、前述したドラマの場面で、登場人物Bは、どのように「うまそう」と思ったのでしょうか。
私は
「(食べてはいないが)“なんとなく”うまそう(に見えます)ね。」
というように解釈しました。
しかし、それにしてもドラマ視聴中に、この言葉を聴いたとき、ガツンと頭を殴られたような、とてつもない違和感がありました。
どんなによい俳優が演じていても、ストーリーがおもしろくても、この一言を聞いたことから、このドラマに大幻滅です。
気分一新のために飲んだ缶ビール。
ノン・アルコールなのに、すっかり酔って一言二言、口走ってしまいました。
「“何気に”は、あっという間に日本列島を侵食したセイタカアワダチソウかぁ!“何気無く”はススキのようにセイタカやろうの酸性土に駆逐されてしまったのかぁ?!」
「文語文法のように、解釈しなけりゃわからねぇ日本語を全国ネットのドラマで使うんじゃねぇよ!」
以上です。失礼しました。