宝塚雪組『ブラックジャック ―許されざる者への挽歌―』を観劇した。

完売御礼!
とにかく美しい、まっつこと未涼亜希さんのBJ。
まさか、ピノコに泣かされるとは!
この新作ミュージカル、
第一に脚本がすばらしい。
いわずと知れた手塚治虫さんの傑作「ブラック・ジャック」の世界観を
損なうことなく、
畸形嚢腫だったピノコが生まれてから1歳になるまでの約1年を時間軸に設定し、
登場人物の背景やキャラクターを過不足無く見せている。
その中で、原作には登場しない、特殊な体質を持つバイロン伯爵、
足の悪いチンピラ・カイトとのストーリーをからませ、
天才的な無免許外科医ブラック・ジャックの人となりを浮かび上がらせている。
そして、クールなのに心やさしく、ユーモアのあるブラックジャックを演じているのが
まっつ。
もう、ブラックジャックにはまっつしか考えられない!!!と思うほど
完璧なBJだった。
目をつぶって声を聞いているだけでも、
これはあきらかにブラック・ジャックだ!と思う。
アニメの吹き替えもいけるんじゃないだろうか。
まっつは、
歌・芝居・ダンス、そしてルックスと
4拍子揃った宝塚の宝のような存在である。
もー、理屈抜きに大好きです!
そのまっつと対等にわたりあっていたのが
研7でピノコに抜擢された、桃花ひなさん。
ここ数年、雪組の公演は欠かさず見ているけれど
まったくノーマークでした。
でも、彼女もまさにピノコそのもの!
独特のピノコ語や声もさることながら、そのたたずまいやしぐさ、
すべてがまさにピノコだった。
とにかく可愛い!!!
こういう才能がポンポン飛び出してくる宝塚は、
やはり層が厚くてすごいなーと思う。
ブラック・ジャックは、
本当に、とてもよくできた舞台なのだけれど
いかんせん、テーマが地味なので、
ミュージカルとしてはどうか…と思わせるところで、
雪組きってのド派手カップル
バイロン伯爵の夢乃さんと、その恋人・大湖さんが登場。
この2人が舞台に上がると
「そうそう、これはタカラヅカだった」と
われに返るのである(笑)。
帰り道、劇場から出てきた人たちが
「すごく良かったー。マンガは読んでないから
この後買って帰ろうかな」
「もう1回観たいけど、もう全席完売なんだね」と
口々に話すのを聞いた。
そう、このブラックジャックは
まぎれもなく、宝塚史上に残る秀作である。
何度も観たくなる、しみじみ良いミュージカルなのだ。
説教くさくなく、命の尊さを考えさせられ、
その象徴であるピノコに泣かされてしまう。
こういう豊かな時間を過ごせるから、
やはり観劇はやめられない。
パンフレットのこのポーズも、BJらしくて最高!
