フィレンツェに戻って来た。
海の家にはテレビがあるのだが、フィレンツェ自宅はなし。
その途端、イタリア人が陸上競技、しかも100M男子とハイジャンプでダブルの金メダルを取ったというニュースが飛び込む。
リプレイを探すのに手間取ったわが家だが、喜びの瞬間を、解説者の尋常でない喜びかた共々、家族で見つめた。
本当はライブで見ていたら、感動は何倍にも膨らむのだが、そんな贅沢は言っていられない。
さて、海の家では、まったりしすぎて、怠け者に一層毛が生えて身動きできないほどのケダモノになり、
小さな不安や不満を家族にぶちまけてしまったのだが、
女性ならば、誰もが多かれ少なかれ、このホルモンによる毎月の情緒不安定期を感じていると思う。
更に私の場合、年齢的に更年期の足音も聞こえて来ているのかもしれない。
実はこのぶちまける前には、自分の情緒不安定が分かっていたので、
iPad内に入っている二つの本を読んでいた。
海の家にはたくさん本を持って行けないので、既にKindle で購入した本に何度も目を通すことが多くなる。
気持ちをぶちまけた時のブログで、タイトルにもつけている感謝メガネは、
上の本に登場する。
人にも物事にも、
良いとこだけ見るメガネをかけることで、
慣れすぎて当たり前に思えていたことが、またまたキラキラと輝いて見えるようになる。
人間は慣れの動物、欲望の動物だから、このメガネをかけて定期的にリセットすることが必要なようだ。
●バカンスを楽しむプールとテニスコートのついたアパルタメントがあること。
●徒歩5分以内に透き通った海が広がっている。
●そこで今年はリモート授業中心の主人もずっと一緒に過ごすことができる。(昨年までは、学校にも行く必要があったので、フィレンツェの家とを行ったり来たりしていた。)
はたから見ると羨ましがられる状況なのだが、
●われわれのアパルタメントはこじんまりとした二部屋なので、他のアパルタメントに比べると決して豪華とは呼べない。
●以前から気になっていた天井の塗り直しを、そろそろしなくてはいけないのでは?とメンテナンスする部分にばかり目が行く。
●アペリティーボに誘ってくれた主人は、自分ばかりリラックスして、先のことを考えていない。
(これは冒頭のブログをご参照下さい。)
感謝メガネについての本を読んだばかりでも、私は全くリセットできていなかった。
ホルモンバランスが悪く、情緒不安定になっているからと、自覚があって
読んだにも関わらず…
これってもっと落ち込みます。
そしてフィレンツェに戻って来て、ごそごそと本棚に中に顔を突っ込み、自分を上げるための本探し。
冒頭の写真の本。
これはいつも良書をセレクトして送ってくれる日本の親友から送られて来たもので、
読み終えた後、力がふつふつと湧いて来たことを記憶していた。
こちらの再読にかかる。
数ページ読んだだけで、やる気が湧いてくる。
この本の著者は、アメリカに住むインド人のシーク教徒の両親を持ち、
子供時代に遺伝的な疾患から失明を宣告されるほど視力が落ちた。
選択とは逆境の中でも、不屈の精神で進んでいくための、鎧であり、
そして柔らかな羽布団であることを感じ入る。
良書は、どんな時も遠い友の代わりをしてくれて、声高でないアドバイスを与えてくれる。
落ち込みも、後悔もひっくるめて日々の糧にしていきたい。



