主人の幼少期の思い出が詰まった場所を訪れる。
一回目のワクチン接種に夫婦二人で、シエナまで繰り出す。
「一度キャンセルしてもう一度予約し直せば、フィレンツェ市内でも余裕で予約できるよ!」
と皆から口々に言われたのだが、
主人は頑として変更しなかった。
家族全員でシエナ観光に繰り出すことになるかと思っていたが、
土壇場で子供たちはフィレンツェに残ることになる。
二人で訪れた場所は、シエナ郊外にある修道院を改築したホテル、レストラン、チェルトーザ ディ ポンティニャーノ。
実は40年前くらいに、主人はここに住んでいたという。
当時は、シエナ大学の研究者のための住居施設として使用されていた。
ここで主人の親友で、今はフィンランド在住の幼馴染とともに、幼少期を過ごしたという。
主人と親友の母たちは、それぞれこの場所に住みながら、大学教員を目指していた。
この時点で既に、主人の両親は離婚しており、主人は母親と暮らしていた。
親友の父は、単身赴任のような形で時折この施設にやって来ていたという。
主人の母は、幼稚園の年齢の主人を連れて、大学教員の狭き門を目指していた。
しかも、母一人、子一人。
この状況であったのだが、親同士が親友であり、同志でもあるこの家族が近くにいたことは、
どれほど主人の母の支えになったことだろうか!
と思う。
回廊の端の部分を走り、柱の所に来ると、下に落ちないように、反対側に手をかけ、足がかりをたどってでずっと遊んでいて、
いかんせん、身体が小さいので、柱のところで、いつも下に落ちて、生傷が絶えなかったという。
この修道院は、その後、ホテルに改築され、
そして、今ではレストランも併設されている。
今回のワクチン接種に、シエナしか予約が取れなかった時点で、
ここに来よう!
と主人は心に決めたようだ。
今では美しく手入れされて、昔の面影は消え去っているという。
感慨深く、思い出のかけらを拾いながら、主人はこの場の空気をいっぱい吸い込んでいた。
回廊に外席が設けられていて、そこでランチをいただく。
牛肉のタルタル
牛肉のテリーヌ、サルサ ヴェルデ。
私がタルタル、主人がテリーヌを前菜に選ぶ。
もっと少量かと思っていたのだが、意外なくらいたっぷりな量だった。
タルタルは、ウズラの卵が上に乗っていたりして、胃に重い時もあるのだが、
こちらは、トリュフが散らされ、生トマトの冷たいソースがかけられていた。
トリュフと共に散らされているマスタードが時折効いて、
なんともさわやかな一品だった。
主人の方は、かなり濃厚な味。サルサ ヴェルデ(緑のソース)は、
トリッパなどにも用いられるイタリアンパセリ、アンチョビ、ケイパー、ニンニクなどが入ったソース。
そして、私はプリモピアットには、シエナでは欠かせない手打ちうどん風のパスタ、ピチを注文する。
イノシシ肉のミートソースが、もちもちとしたパスタに、濃厚に絡まり、散らされたパン粉と混ぜていただくと嬉しい食感がそこにはあった。
主人は、プリモピアットを飛ばして、セコンドピアットに、タコの一皿をセレクト。
彩り美しく盛り付けられていた。
彼はこちらをペロリと平らげてしまい、味見できなかったのが、ちょっぴり残念だったが、
最初は感動でお腹もいっぱいという風情だったので、
完食してくれたのは、逆に嬉しい兆候とも言える。
懐かしい場所での、とびきりのランチを堪能し、その後、いざワクチン接種へ。
今日は長くなったので、この続きは明日に持ち越します〜〜
今日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
ギルランダ ピアス タイプA(左)925シルバー アメジスト 西洋彫り
タイプB(右)ジルコン










