私のペタンコ靴の定番 カンペールと失くしもの〜 | 人生の果実を味わう彫金職人の暮らし フィレンツェ物作り物語

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フィレンツェ在住26年の、ジュエリークリエーターKaorukoが、物作りについて、イタリア子育て生活をまじえながらお伝えします。

久しぶりにIDRUS へ出勤。

アレッサンドロは再来週からのアメリカでのジュエリーイベント出展に追われていた。

ちょっと霞みがかった、時差ボケが完全には晴れていない頭で出勤する。

途中、新作の第一弾であったピアスが片耳しかないことに気づき落ち込みつつも、




買って下さった方がこんな風に失くして落ち込まぬように、防御策としてシリコンキャッチャーをおすすめするメッセージを書くことにする。

仕事を終えて、オーダー品制作に必要な物を着々と揃え、ヴァカンス前にできることを進めるべく、用意する。

冴えない心に彩りを添えたくて、カンペールに寄ってみる。

日本では子供たちのものばかり買って、自分のための物を買っていなかった。

物欲が減ったことは悪くないことだが、
質の良いものを買いたいと、
銀座イベントの時に、自分にためのショッピングを企てていたものの、体調不良で思うようにいかなかったことは、心残りだった。

いい年になるというのに、いつまで履けば気がすむのか、いつも買ってしまうカンペールのペタンコ靴。

バーゲンで出会ったブルーの靴。

定番の黒と悩んだけれど、いつも黒じゃね。

と購入を決断。




少し気分が晴れた。

奇跡が起きて、見つかるかもしれない!
と朝方自転車で突っ走って来た道を、目をこらしながら、自転車を押して帰る。

残念ながら奇跡は起きなかった。

「また失くしちゃったよー。奇跡は起こらなかったね。」
と独りごちていると

「これは?」
と主人。

片方だけ棚に置いてあるピアスを、ぶらりと持ち上げて、にんまりと笑う。

最初から、片耳で出掛けただけ。

一人芝居の茶番劇は一件落着。



それでは皆さん最後まで読んで下さり、ありがとうございました

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