本当の意味での初仕事 | 人生の果実を味わう彫金職人の暮らし フィレンツェ物作り物語

人生の果実を味わう彫金職人の暮らし フィレンツェ物作り物語

フィレンツェ在住26年の、ジュエリークリエーターKaorukoが、物作りについて、イタリア子育て生活をまじえながらお伝えします。



フィレンツェ物作り 物語のKaorukoです。








先日IDRUSにての初仕事について触れましたが、子供たちがようやく学校に繰り出し、本当の意味での私のラインの初仕事と、なりました。











子供たちが休みの時は、彼らと過ごすことが主になっているので、私の制作活動は、差し迫った締切がない限り、完璧にお休みとしています。





二足三足のわらじと言われようが、彼らはまったなしに成長していくわけですから、彼らを重視するのは当たり前のこと。とは言っても、中々、一緒になって遊べていない私がいるのも事実です。





今という時間が、サラサラと砂のように手の中からこぼれていくというのに、その砂粒を感じられないのは悲しいことです。


そういう今という時間に、しっかり地に足つけている師匠が実は、ものすごく近いところにいます。





うちの旦那は、本当にマイペース。時間が迫っていても、時間になっても、焦らず、目の前のことに没頭できる。羨ましくもあり、恨めしくもあり、結局私が家族の時間管理を担っているわけですが・・・


先日も、美術館で、閉館時間30分前に入り、「見れるか分からないけれど、行ってみよう。」ということに。


思った通り、時間は足りず、さあ出ようと促すけれど、彼は落ち着いた様子で、ライトで絵を照らしながら、詳細についての説明を友人たちにしている。


私と子供たちが出入り口に向かおうとしても、平気。美術館員さんが来るまでこの調子でした。





私には、この状態で、集中して物を見ることはまず、できない。


こういう状況の時だけならば、良いのですが、気づくと、





「あ、今ここにいない」





ということを、自覚することが時々ある。





他のことをぼんやりと考えていたり、スケジュールを頭の中で追っていたり、はっとすると、見ていたはずの演劇の話の筋に、ついていけていない。





そんな私でも没頭できる時間があります。


やはりそれは、誰にも邪魔されずに、


自分の作業台に向かうこと。





今年も好きな作品を、こつこつと作っていきます。















上の写真は、まだ試作段階ですが、オンダ(イタリア語で波という意味)シリーズの、ピアスとすでに商品化しているリングの作業途中段階。


リングは重ねづけすることでボリューム感、輝石の色で、コンビネーションの妙を楽しんで頂けます。





好きなことに取り組める時間は、やはり





「ここにいる」







と身にしみて感じられます。





ほかの時間もこうあるためには、まだまだ修行が足りませんが、これもまた一歩ずつですね。