大宮BL小説です。
閲覧ご注意ください。
「…すみません」
そういい終わるかどうかのタイミングで…
頭に何かが降ってきた。
「…とにかく拭いて」
…タオル…
ふわふわのタオルが、僕を優しく包む。
僕はすみません…と呟きながら、慌てて身体を拭いた。
「…着替えた方がいい」
「そのままじゃ風邪を引く」
「これ、使え」
渡されたのはTシャツだった。
「俺の着替え用だし着古してるから」
「あんま綺麗じゃねぇけど…」
「それでも…」
「それより、マシだろうから」
智さんの視線が、僕のTシャツへと注がれているのを感じて…
僕も視線を落とした。
肌に密着した生成色のTシャツからは…
僕の肌が透けて見えている。
くっきりと、胸の飾りまで。
恥ずかしい。
反射的に胸元を隠す。
でもそんな…
自意識過剰な、乙女チックな行動にも恥ずかしくなって。
僕は真っ赤になって俯いた。
「…とにかく着替えろ」
「俺は向こう、向いてるから」
クルッと…
智さんは背を向けた。
僕の羞恥心に、ちゃんと気づいて…
それを笑い飛ばすことなく、受け止めてくれる。
そんな優しさを、その背中に感じる。
僕はもう一度「ありがとうございます」と言った。
喉の奥が、ツーンとした。
張り付いたTシャツを身体から剥がすことに、幾分手間どったけど…
なんとか着替えを済ませる。
智さんのTシャツからは、彼の匂いがして…
まるで抱きしめられてるかのような、不思議な感覚だった。