大宮BL小説です。
閲覧ご注意ください。
先にこちらをお読みください♡(和也サイド)
司会「これにて表彰式を終わります」
俺は転がるようにして、壇上から駆け降りた。
人混みをかき分けかき分け…
和を探す。
しかし、会場中…
隅から隅まで探しても。
和には出会えなかった。
父ちゃんや母ちゃんに聞くが、何も知らないようで、驚くばかり。
壇「松本がご自宅までお送り致しました」
「『家族水入らずにしてあげたい』
そうおっしゃったので…」
智「なんやねん、それは!」
「あいつも家族やろ!!」
思わず声を荒げる。
檀さんに八つ当たるのは違うのに…
わかってるのに…
どうしようもなく腹が立って、抑えられなかった。
あいつも家族…
いや、違う。
あいつこそが、俺の家族やねん。
もう俺は…
父ちゃんと母ちゃんが作る家族の構成員ではない。
俺は、俺と和の…
新しい家族を、作ったつもりでおったのに…
あいつは違った…
そういうことか?
…いや、違う。
俺がきちんとしなかったからや。
きちんと伝えることも…
きちんと証明することも。
何もしてこなかった。
全ては俺のせいなんや…
司会者「以上を持ちまして落成式を終了させていただきます。本日は誠にありがとうございました」
「なお、先程の功労賞受賞者の皆様におきましてはこの後会食がございます。音羽山荘へのタクシーをご用意しておりますので、順次ご移動をお願いいたします」
壇「…智様、御会食が…」
アナウンスを聞いた檀さんが、小さく声をかける。
だから、俺は一言…
「行かん」
「和を探す」
そう言った。
親方に頭を下げて詫びる。
俺が会食に参加しないことで…
一番迷惑をかけるのは親方や。
親方の顔に泥を塗るようで…
それだけは、申し訳なかったが…
俺には、次の行動の選択は一つしかない。
俺は非礼を詫びた。
親方は…
何も言わずにじっと…
俺の下げた頭を見ているようだったが。
親方「…わかった」
「ここはいいからいけ」
そう言った。
親方「…おまえみたいなやつが」
「わざわざ俺に頭を下げてまで」
「選びたい道なんやから」
「それだけ大事なことなんやろ」
「…いいからいってこい」
「会食の飯は、俺が食うたる!」
冗談めかして…
俺が行きやすいように。
あえて背中を押してくれる。
俺は、会場を飛び出した。
*次回はこの後11時26分、和子ん家です!
