ナニカアル                 著者    桐野夏生
タイトルからこわーい話かと思っていました。
が。。。

桐野夏生さんの作家としての作品に向ける熱量が伝わってきて、途中、主人公に感情移入して涙がこぼれました。桐野さん、大好きです。もうほんとに大好き。
この人は作家としての責務というものを心に持っている。
私は背表紙の説明も読まず、冒頭から読んだのですが、内容については
詳しいネタバレはしません。日本がアジアに進出し太平洋戦争に突き進む愚かさ、これは日本人として知っておくべきです。というか私が色々知らないだけなのですが。
どうぞ未読の方、是非お読みください。

そして驚くことに、参考文献がなんと67の資料に及びます。それだけ中身が史実に忠実で読めば勉強になるということです。

戦時中陸軍の要請で、偽装病院船で「ペン部隊」としてインドネシアやシンガポール等に赴く女性作家の話です。その主人公の作家の作品が私の中学時代「朗読コンテスト」の課題作品に選ばれて参加したことにも縁を感じます。
そして、その作品に出てくる街近くに母がずっと住み、その記念館を数年前訪れたこと、これはこの作家の作品も読まないといけなくなりました。こうやって、作品から作品へと繋がっていくことも読書の醍醐味でもありますね。

また、この作品はもちろん、今読んでいる『ナガサキ、核戦争後の世界』にも、通じるところがありました。

評価はもちろん💮