旅先で 感じる好きと いう気持ち

その土地土地との 相性を知る



作家と一日 (翼の王国books)/吉田修一
¥1,296
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以前に読んだ「空の冒険 」と同じく、ANAグループ機内誌

「翼の王国」に連載されたものの、第3弾。




「空の冒険」には掌編も入っていましたが、本作はエッセイ

のみになっています。

それも、旅に関するものばかり。




吉田氏のエッセイを読むのは、2冊目。

好きな作家さんなので、小説がどのようにできるのか、その

発想はどういうところからくるのか、出来上がったあとの映画

や舞台化についての感想などが読めて、とてもうれしい★




基本的に、取材などの予定がつまっていなければ、吉田氏

はのんびりとその町の日常を楽しんでいる様子。



空気が好きであれば、好きになる。




とにかくいろいろなところに行かれています。



本作の中で、私が印象に残ったのはフィンランドの湖で過ご

した文章。

生活を楽しむ人たちの中に、異邦人として入りこんで感じた

こと。

そういうことを読むのが、とても新鮮でした。




とても心を動かされたのは、「成田空港リムジンバスの

スタッフさんへ」という章。

海外で帰国直前に嫌な思いをした作家。

成田空港で、リムジンバスのスタッフの行動にこみあげてくる

ものがあった。

それからの連想で、以前にスタッフがとったとっさの行動も

書かれている。

それはとても、日本的なことであり、これからの日本も明るい

と思わされる行動。




あとがきで、この章は東日本大震災の直後に書かれていた

ことがわかり、なんとなくそういうことも心を動かされた原因

なのかな、と思った。

作家の心持が、文に現れていてこちらに伝わったのかと。



まだまだ続いて欲しい連載です。




(今回は純然たるエッセイなので、評価はなしで)