錦織選手、全豪OP3回戦・・・勝ったようですね!



ロペスだからどうなるだろうと思ってましたが。



これでベスト16。




でも、手首を痛めているようでメディカルタイムアウト

とったんですね・・・



次も戦えるのか、心配です(ノ_-。)




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この作家(ひと)の 持てるすべてで 描きだす

辿り着けたか 愛の国へ





愛の国 (角川文庫)/中山 可穂
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「猫背の王子」「天使の骨」に続く、王寺ミチル3部作

の完結編です。




しかし、読んでなくても特に困ることなく読み進める

ことは可能です。

実際、私もちょっと前作を忘れかけてましたから(^∇^)





カテゴリーをファンタジーにしたのは、舞台となっている

日本が架空の日本だから。





愛国党という党が政権をとり、極端に右傾化している。

経済は行き詰まり、失業者は溢れ、凶暴な無気力が

世の中に蔓延している。


少子化という危機を背景にして、それを招いていると

して同性愛者への攻撃が苛烈になっている。

表向き政府は関与してないようになっているが、同性愛者

を収容する施設まであるという・・・



そう、ナチスですね。




中山作品をお読みの方はわかると思いますが、彼女の

他の作品と同様に、主人公の王寺ミチルも同性愛者です。


しかも、とびきりたちの悪い。女を魅了する、ジゴロ。




そんなミチルが記憶を失い、自分の過去と向き合うために

四国を遍路する。

途中で同性愛者の収容施設に入れられるが、レジスタンスの

助けによって脱出し、サンティアゴの巡礼路へと旅立つ。

ミチルの記憶は戻るのか。

背中の傷はどうしてできたのか。

彼女に安息の場所はあるのか―





中山作品を読むと、いつもヒリヒリした気持ちになります。

濃密すぎる愛の形、命を削りだすかのような愛の確かめ

方。

作者の命も削れているのではないでしょうか。




前半は政治が絡んだり、アクションがあったりでちょっと

読みにくい。作者が新しく挑んだのでしょうけれども。

しかし、後半の巡礼路あたりからが真骨頂です。




巡礼の途中でフラッシュバックのように襲い掛かる、過去

の記憶。

ミチルと久美子とトオルの3者3様の愛。

舞台という消えものによって、咲き誇る一瞬の花。




こういう愛し方、愛され方をすると命がなくなるなぁと

いうのもわかるほどの激しい感情が描かれます。



ラブシーンも濃密。

女性同士のものなので、男性はちょっと厳しいかもしれ

ませんね。




作家自身が同性愛者であることで感じている悲しみ、

右傾化していく(ように見える)今の日本についてを

絡めた愛国党については、ちょっと私は異論はあります。



あまり、作家自身の政治に関する思考というものを、

作品の中で語られることが好きではないので。

小説にそういうことを求めてはいません。




そのため、政治について描かれている前半が惜しく、

後半は面白い。



最後のミチルの選択は私には納得できないけれど、

それでやすらかになれるのならば、いいのかなと思いました。




★★★