- トオリヌケ キンシ/文藝春秋
- ¥1,512
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加納朋子氏の最新刊。
氏の病気のことを考えると、新しい本が読めて
うれしく思います。
日常の謎という分野で、殺人などは起こらず
加納氏独特のほのぼのとした雰囲気が漂う。
私もそういう作風のファンです(^∇^)
さて、この本。
短編集です。
どの話も、珍しい病気・障害・特殊能力(?)を
わずらう人たちが登場します。
場面緘黙症、共感覚、相貌失認、半側空間無視
聞いたことのない症状のゆえに、他人からわかりにくい。
ぱっとみてわかる病気ではないのだから。
だからこそ起こる誤解・苦しみ・孤独・・・・
そのようなものから解放される喜び。
症状を他人に認めてもらえることの、ありがたみ。
そういうことを加納流に見事に昇華させていると
思います。
人を救うのは、人。当たり前だけど。
好きだったのは
「フー・アー・ユー?」
ですかね。
難しい症状を持つ主人公の、聡明さに拍手。
表面の美に煩わされずに済むだけ、この年齢的
には良いことなのかも。
最終話は、作者の体験からのお話かと。
急性白血病。
この話だけは、悲しかったですね・・・
しかし、この最終話で前の話が総括されている
ような場面もあり救われます。
★★★