星々たち/桜木 紫乃
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久々の感想文…


好きな作家に入りそうかも。ハズレが私的にはありません。
ただ、重く暗い雰囲気(あくまでも雰囲気。根底はそんなに重くない)に好き嫌いはあるかと。


この方の小説には、常に道東の気配がある。それは物語の舞台ということだけではなく、登場人物の気質にも色濃く立ち上る。

咲子→千春→やや子の愛情の押し付けを欲しないために、肉親への情が薄い母子3代。
千春をめぐる人々の物語から千春の生き方が見えてくる、連作短編集だ。

最初は幸の薄い女の物語をジメジメと語られるのかと思ったが、そうではない。
その生き方が千春が選んだ生き方であると読書は後半にかけて知る。
どんな生き方であっても、誰も彼も命ある星なのだ―
やや子の未来が少し明るく感じられる最後の1編に希望が見えた。


数年間道内で暮らしたことがあり、根室や釧路に何度も行ったことがある私には、この方の作品には少しばかり懐かしさを感じる。



★★★☆