そうだったね。
空は1人でこの階段降りられるんだったね。
いつも抱っこしていたのは明だったね。
習慣で思わず空を抱き上げたら、空に迷惑そうにされて気がついたよ。
車に乗り込んで、
「お待たせ明!」
明と病院ばっかり行ってたからね。
そんなことばかり。
ドライアイスを入れ替える時、またとーちゃん泣いてたよ。
「今はこうして姿があるからいいけど…」って。
空ちゃんは急に赤ちゃんみたいな顔になったよ。
今まで誰より近くでずっと明を守ってくれていたもんね。
肩の力が抜けたみたいだよ。
空は初日こそ明を探していましたが、棺の中の明を見せながらゆっくり説明すると彼なりに理解したのか、明を探すそぶりはなくなりました。
その後は棺に寄り添うように寝たり、散歩から帰ったら一目散に駆け寄ったり。
これまでと変わらない愛を注いでいるように見えます。
大事な大事な年上の妹だったね。


