フタを開いてみると、中には なんと 一回り

サイズが小さくなった、同じ木のお人形が

入っていました。


『よくわたしを見つけてくれたね。

きみが求めるところへ 導いてあげる。

さあ、目を閉じて・・・』


少女の人形は、静かに目を閉じました。



『はい、もう良いよ』

目を開いた 少女の前に広がっていた光景は、

とても不思議なものでした。

漆黒の闇のなか、眼下に 彼女が今まで過ごし

ていた星がぼんやりと光って見えます。

そしてふと上空を見上げると、何やら一塊の

白い巨大な雲のようなものが浮かんでいるの

が見え、そこから大勢の人や動物などの気配

がしました。

と、闇のなかから 声が 響きます。



『ここは、生の国と 死の国の狭間だよ。

きみたちは身体が死んだら、魂となり、ここ

に来るのさ。

そうして 死の国で 次の生を待って、また地

上に生まれては あらゆることを経験して学ぶ

んだ。

いつか、完全な魂になるためにね』


少女は何も言わずに うなずきました。



『では、わたしのフタを 開けてごらん』

木のお人形は、ググッとこちらに 身を乗り出

します。