身に付けている洋服から、茶色の編みかご

まで、自分とそっくりな木のお人形。

ただ 異なるのは、それが 鮮やかに彩飾され

た絵であることと、触れる指からは 硬く温か

な木の手触りがすることでした。


『こんにちは♪』


木のお人形の声に、少女の姿をした人形は驚

きます。


『ああびっくりした。あなた 喋れるのね』


木のお人形は 好奇心に満ちた目で、訊きまし

た。

『あなたはだれ ?』


少女は答えました。

『わたしが だれなのか、わからないの』


『じゃあ、一緒に探ってみようよ』


ふたつの人形は 顔を見合わせて、ゆっくりと

うなずきました。


『そうと決まったら・・』木の人形は、嬉々と

して自分のお腹の辺りに 視線を落とします。


『わたしの中に、なにかヒントが隠れている

かもしれないよ ! さあ、このフタを 開けてみ

て !』


なるほど、木のお人形は 胴体の部分がフタの

ように取り外せるつくりのようです。

少女の人形は、どきどきしながら そのフタを

開いてみます・・・。