長男は月に1回、リハビリ科で作業療法(OT)を受けています。2歳半頃からスタートしたので、もう丸2年になります。発語や言語理解力がない重度知的障害児なのに、よく受け入れてくれたなぁとありがたく思います(指示が通らず訓練にならない子は断られる場合もあるみたいですね)。

終わってからの登園だと昼近くになってしまうので、いつも事前に申し出て園は休ませています。


作業療法で休む前日、新しい加配の先生から、

「作業療法ってどんなことをしているんですか?」

と聞かれました。

「机上の課題はできないので、身体を使った遊びですねー。先生が肩車して高いところから飛び降りたりとか、キャスター付きの椅子に座ってあっちこっち移動したりとか、そんな遊びが好きです。あとは長いトンネルがあるので、それをくぐったりとか」

と私が返します。

「なるほど…園ではできないようなことばかりですね。それはどのような目的でしているんでしょうか?園では、それに代わるような遊びとしてどんなものがいいですか?」

先生の質問が的を射ている。有能すぎるにっこり

私はそれに即答できない。ポンコツすぎる昇天


目的はコミュニケーション力を高めることや感覚統合なんだろうけれど、うまく説明できなくて誤解を生みかねないので改めてプロにお聞きしました指差し


以下は、作業療法士の先生がしてくれたお話です。


***


長男は長男なりに周りの人や物を認識し、自分なりに世界をとらえている。でも、そのとらえ方は健常者と比べるとかなり違う。

長男の見ている世界と、私たち健常者の見ている世界には隔たりがある、とも言えるキョロキョロ


「物や人に気付いていないとか、声をかけても無反応ということがよくありますよね」

「ええ。目が合わなかったりとか」

「長男くんは周りがふわふわした世界にいるようなものなんです。でも、まったくこちらの世界に気付いてないわけじゃないんですよね。今日も来てすぐに長男くんから【空のペットボトルに水を入れてほしい】とはっきりとしたサインがありました。遊んでいても、要所要所でかなりこちらに対してサインを出せているんです」


隔たりはあれど、長男の世界とこちら(支援者)の世界がつながる瞬間というのは必ずある。そのつながるきっかけとして、本人が好きな遊びや道具を使っているとのこと。


「いつもしている遊びは長男くんの世界と交信するための手段でしかないんです。だから、必ずしも肩車して高いところから飛び降りなくてもいいんですね。水の入ったペットボトルやお気に入りのおもちゃでもいいし、音楽でもいいし、くすぐりや抱っこでもいい。長男くんが好きなもの、分かりやすいものならね」


それをきっかけとして本人がクレーンなどで要求を出したり、楽しい声を上げたり、目が合って微笑んだり…というサインを出したら、その一瞬をとらえて見逃さずに要求に応えたり、くすぐるなどしてコミュニケーションを取るうさぎのぬいぐるみ

微かなサインを見逃さず、そのタイミングで適切な関わりを持つことで、長男がこちらの世界とつながる頻度や時間を増やしていく。世界がつながることで認知が進んだり、感覚が処理しやすくなるので、本人の生きづらさが減らせるおやすみ

…というのが支援の目的だそうです。


たしかに、本人のタイミングを見極めるのが大事だというのはよく分かる。長男はくすぐりは好きだけど、タイミングを見誤るとかなり嫌がるものなぁ。本人の意識がこちらに向いている時に刺激を入力するとよく入るのは実感します。


「ちなみに先生から見て長男は感覚過敏ですか?鈍麻ですか?」

「基本は鈍麻ですね。聴覚は過敏かな。不安な時や体調不良時、自分のやりたいことを止められた時は瞬時に過敏に切り替わりますね。セコム並み(笑)」

「なるほど(笑)聴覚過敏ありますね。ただ、1年前を思うと苦手な音がかなり減った感じです」

「きっとそれは、いわゆる感覚統合が進んできている、うまくいっているということでしょうね」


療育や園での支援者との関わりを通して、感覚過敏や感覚鈍麻といった独特の世界のとらえ方を少しずつ変えてきている長男。掃除機の音も平気になったし、最近では起きている時に少しだけ爪が切れるようにもなってきました。成長ですニコニコ


新しい加配の先生との関わり方についても教えてもらいました。

「くすぐりやジャンプなどの激しい遊びはまだ早いですね。慣れるまではしなくてもいいと思います。なんとなくそこにいる感じでオッケー。横で一緒にペットボトル振ってみたりとかね。長男くんからのサインを見逃さないようにしてもらって、そのタイミングでツンツンと身体を触って声をかけるくらいで、少しずつね。まずは長男くんと交信して、新しい先生が長男くんにとって心地よい存在になることが大事だからね。大丈夫、長男くんの世界の中にはもう既に新しい先生がいると思いますよ。こちらから見てそれが分かりにくいだけで」


長男のとらえている世界は分かりにくいけれど、こちらが考えているよりも多くのことを認識しているはず、と先生は教えてくれました。だから焦らず一歩一歩だねひらめき


いつも親身になってくれて、質問や相談には分かりやすく答えてくれる先生。ありがたい存在です。


ちなみにこの日、初めてコップのおもちゃを先生と一緒に積み重ねることに成功しました!狭いトンネルをくぐって布団の敷いてあるボールプールに入ったあと、寝転がりながらだけどできたみたいですコップコップ

「狭いところとか隅っこだとこちらの指示が入りやすいので、加配の先生とも教室の隅などで遊ぶといいかもしれないですね」

と先生。だから我が家でもL字型ソファの角が定位置なのだな。


環境を整えてあげれば、できるようになることが増えるかもしれない。そんな希望がもてた日でした乙女のトキメキ