電車男
いま『電車男』(中野独人・新潮社)を読んでいます。
巷では大評判。
本はもとより、映画、テレビ、芝居とすごいですね。
娘は評判になりかけた頃、ネットで読んだそうです。
その時は2chではなく、誰か保存していた人がいたらしく、検索で探して読んだとか。
息子は、本を買って読みました。
「面白かったよ!純愛小説!かーちゃんも読んでみたら」
と勧めてくれました。
「でも、チャット用語が多いし、文章も下手でまちまちだから・・・
かーちゃんには、言葉が難しくてわからないかもね」
「言葉が難しくてわからないかも・・・」
このセリフは、息子や娘に私が本を勧めるときに、時々使う言葉。
逆に子供から言われる事になるとは・・・。
読んでみて、確かに最初はわかりにくかったですね。
息子や娘がチャットしたりするので、我が家でもチャット用語が飛び交っています。
その都度、私に偉そうに教えてくれるのですが、
「なに、それ!?」
と、奇想天外な発展をした言葉ばかりですね。
カタカナ英語に苦しむ日本語学習者をさらに悩ませるような、恐ろしい日本語の変化です。
ですから、『電車男』も息子に勧められて数ページ読んだものの、断念していました。
小学生の頃、背伸びをして難しい本を読もうとした時の、懐かしい感覚を思い出しました。
しかし、世は電車男ブーム。
世間から離れて、半ば隠遁生活をしている私とはいえ、多少は世事にも通じていないと。
どうせ、テレビでドラマとして見るつもりはありませんし、映画やお芝居にも行く予定はありません。
それならと、手元にある本に再チャレンジしてみました。
難しい用語が多々あるものの、本の表紙に解説してあります。
それに、わからないところはそれなりに読みとばしていくという、子供の頃の読み方のコツも思い出しました。
慣れてみれば、なかなか面白い話です。
息子のいう純愛小説という表現、当ってますね。
結果はわかっているのに、[電車さん]に感情移入してしまって、かなりこちらも展開をハラハラしながら、読み進めてしまいました。
本は2chの掲示板そのままではなくて、余計な書き込みを整理し、ストーリーを追いやすいように編集してあるそうです。
しかし、チャットや掲示板、不思議なコミュニケーション形式が浸透してきましたね。
携帯やPCのメールは、まだ理解できる感覚の領域なのですが、チャットとなると。
まあ、こうやって不特定少数(!)の人が読むであろうブログを、せっせと書いている私もすでに、不確かな領域に足を踏み入れているのですが(苦笑)
アルビン・トフラーの『第三の波』(中公文庫・1982)が、20年ほどまえ大評判になりました。
文明の大きな変化を予測する内容の本です。
当時は、文明も成熟期を過ぎ、これ以上の発展や発明はないのではないかとも言われていました。
しかし、トフラーは第三の文明の黎明期が来ていると、本の中で説いていました。
『第三の波』を読み、私は捉えどころのない不安に駆られてしまいました。
当時、銀行のATMを前にお金を引き出せずに、パニックを起こしている母親を見るにつけ
「私は第三の文明に生き残れるのだろうか」
と、正直気が重くなってしまっていました。
ところが、PCのネットや携帯電話をはじめ、生活が不便になるより楽しくなったことの方が多いですね。
当時から、情報格差が問題になってはいました。
しかし、徐々に必要なものだけを皆で共有するようにすれば、お年寄りや情報端末を手に入れにくい人が、極端に不利益をこうむるということは、避けられそうです。
それにしても、恋に目覚めた[電車さん]の成長振り!
私も、初めてのデートの日、初めてパーマをかけた日、そして初めてお化粧をした日を思い出し、青春の甘酸っぱさが蘇ってきました。