詩(17) | BLOG MYSTERY NOVELS

詩(17)



題「道を掃く人」


 汚れた道を掃いている男。
 意味のないこと、
 意味のあること。

 それを判断するのが、人の目だなんて。
 あぁ、本質はどんどん逸れていくばかり、
 逸れていくばかり。

 雨の上がったアスファルト。
 また道は汚れていく、
 汚れていく。

 路上の水蒸気と、砂埃のなかから、やがて生まれてゆく雨。
 一雨の雨脚は強く。雨上がりと同時に、また道には埃が溜まってゆく。

 陽射しと共に男は現れ。
 今日も道を掃き始める。

 そこにあるのは、ある種の運動の法則。

 清掃の意味とは、リズムを学ぶことに似ている。

 いや、男の動機にも目を向けなければ。

 男の瞳に浮かぶ優しい虹彩。

 今日も、男の影は道の上へと落ち、アスファルトの美は保たれ続ける。
 それは、男の心の反映。
 それは、男の背中の語る小さな優しさ。

 きらきらのアスファルトの詩。