2度目の逢瀬
「ちひろ?ちひろちゃん?」
「ちひろでいいです」
「じゃあ、ちひろ。いい子だからそれを離して」
口での愛撫に夢中な彼女を制してゴムをつけると、男は自身を温かく湿った秘所に押し込んだ
「あっ…!」
たくしあげたキャミソールとブラからこぼれたピンク色の果実を甘噛みすると
「やっ…あぁ」
ちひろは男の背中に爪を立て、細い太ももを痙攣させる
「…っ、やばいってそれは」
男はちひろが達したのを確認してから、薄い膜の中に熱い欲液を放出した
ふたりでバスルームに行き汗を流すと、再びシーツの海に潜り込み心ゆくまで相手の身体に溺れていく
やがて
ちひろの呼吸が落ちつくのを見計らい
乱れたセミロングの髪を指で梳きながら、男が躊躇いがちに問いかけた
「どんな漢字なの、ちひろって?」
「えっと、平仮名なんです」
偽名だと疑われている気がしたちひろは、裸のままでベッドを抜け出す
「どうぞ」
鞄から学生証を取り出して、男の前に差し出した
「ほんとだ、森崎ちひろ。20歳…大学生か。ずいぶん遅い時間までバイトしてるんだね」
「授業料だけ親にもらって、ひとり暮らしの生活費はバイト代で賄ってるから」
時給の良い深夜帯の仕事を掛け持ちしても、金銭的な余裕はない
「だったらなんで…」
前回拒絶されたタクシー代は、今夜も要らないと断られていた
当然、男はその理由を深読みせずにはいられない
「今さらなんだけど…結婚してるよ、俺」
左手の指輪を掲げると、ちひろは小さく笑って頷いた
「わかってます、恋愛感情とかはありません」
「ははっ、俺もたいがい自惚れてるな。えっーと、あった」
男はサイドテーブルに置いてあった財布から、自分の免許証を取り出した
「いいんですか?見ても」
「住所はちょっと見せられないけど」
一部を指で隠したカードの氏名欄には「水上周」と記載してある
「ミズ…かみ?」
「ミナカミだ、ミナカミ…シュウ」
「ミナカミさん?」
「シュウでいいよ」
「水上さんって、呼ばせてください。お誕生日…9月13日って明後日ですね。えっ!?27歳なんですか」
ちひろより7つ年上だ
「そう、明後日で27になる。見えない?」
「見えなくもないけど、水上さん大人っぽいから30代だと思ってました」
「老けてるって、正直に言えよ」
照れくさそうに右手で顔を覆った周を、ちひろは初めて可愛いと思った
つづく↓

