「隅の席いい?」

あっ、克ちゃん。いらっしゃい。

「今日はコイツと飲むんや」

誰もいませんが・・・

「こいつや。あぁ~、マスター変な顔せんといてや
確かにボロボロのルアーやけどさ。大掃除してたら出てきたんや。」


何か想い出のこもったルアーなんでしょうね

「うん。僕の師匠から貰ったルアーやねん。
まだ、釣りを始めて間も無い頃の話なんやけどな、
仕事の最中に立ち寄った店の店長さんなんやけどな、
克ちゃん克ちゃんって、僕の事可愛がってくれてな。」



楽しい話になりそうですね(^_^)

「その店に常連客来るたびに紹介してくれて
気がつけば、片道4時間かけて毎月買い物行ってたわ」


片道4時間って、往復8時間!!



「釣り初めて間もないこの自分にバス釣りの歴史
ルアーのチューニングや使い方等、ノウハウ全て教えてくれたわ。
気がつけば、雑誌とかでプロがシークレットって言ってる事とかもな
あっ、そういう事ね。って解ってしまうし。
青二才のこのガキがね。」


じゃぁ、今も良くその師匠と釣り行ってるのですか?

「いや、ちょっと体調壊されてな。後、家庭の事情もあり
店を手放してしまわれて、会えてないんや。」


すみません。何か変な事言っちゃいまして(~_~;)

「気にせんといてや。あっマスター、もしこの店に
釣り好きのY野さんて方が来たら、僕のツケで
飲んで貰って。今日という日で言うならあの方はサンタさんや。」


解りました。克ちゃんのサンタさんからのプレゼントが
そのルアーですか?

「あほ言わんといてや。ルアーみたいな物質的なモンだけやない。
バス釣りを続けていられるのも、あの方の教えがあるからや!!
あかん、酔い回ってきたわ。酒の助け借りて言わせて貰うわ。」


Y野さん。お身体の具合どうですか?
このBASS馬鹿は今尚馬鹿のまま釣りしてます。
貴方にお会い出来た事は私の中で
とても大切な出会いです。
体調よくなりましたら、またこの馬鹿を
貴方の弟子を構って下さいm(_ _)m



お客様、湿っぽい話になってすみませんね

でも、

身近に尊敬できる方がいるって事は
ある意味恵まれている気がします。