南北新旧「トリ」対決:北海道・知床とりめし(札幌立ち売り商会) VS :かしわめし(折尾東筑軒) | 余生庵 カラスの晴耕雨・読ぶろく…クンセイが肴

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残り少ない余生をテキトーにいきていくブログ
◇監修 左上野 老鶴 ◇GM 経田野 横鋤 ◇照明 当代元 蔵志
☆余生を送っている人間が書いている記事ですので、恐縮ですが
 「記事更新頑張りましょう」といったコメントにはお返事できま
  せん。

伝統と、風土が異なれば、素材が同じでも、駅が百あれば、百の駅弁があります。

一時、主要幹線が、特急街道となり、開かずの窓・短い停車時間の列車だらけになり、立ち売りさんが次第にホームから撤退し始めていた時期がありました。

それでも、老舗、新興勢力の駅弁屋さんは、新商品の開発、従来品の改良、デパートへの出品等など、不断の努力を怠りませんでした。
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てなヘリクツ文章を、お読みになるより、一度、お口にされることをお勧めいたします。

私が、今回、皆様にご紹介したいのは:とりの駅弁数々あれど

南日本・・・なんかしっくりこないねー・・・西日本代表・・・ウ~ん、相手が札幌だからねー、南かなー、やっぱり・・・

日本地図の左半分の代表(間違いないべ):折尾・東筑軒さんの「かしわめし¥1000折」(2012.3.13現在の値段です)
VS
日本地図の右半分の代表:札幌・札幌駅立売商会さんの「北海道知床とりめし」¥880(2013.2.11現在の値段です)
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☆日本地図の左半分の代表:折尾・東筑軒さんの「かしわめし¥1000折


(9/24の記事でなくなったと御報告致しました、弁当ラベルやっとでてきました!!)
<屈指の歴史を誇る老舗が世に送り出している「ザ・エキベン」>
かしわ飯は、元々北部九州の郷土料理の一派の流れをくむもので、鶏の炊き込みご飯=「かしわめし」を主とした駅弁です。
地方に根付いた料理だけあって、複数の業者が「かしわめし」の駅弁を発売していますし、コンビニエンスストアでも売られているというのが、これまた驚かされますが、そこに「歴史」を感じるのも事実であります。

調理法、味覚はどこの駅弁店でも類似しており、
鶏のダシで炊き込んだ米飯の上に甘辛く煮た鶏肉・錦糸卵・海苔を弁当の折に、対角線を引くが如く斜め適度な幅をもってもりつけています。
この配分は、見かけ平凡そうですが、各社企業秘密がありそうです。

鶏肉は、九州と北部と南部で大きく異なり、福岡や佐賀など北部では細かく刻まれているのに対し(「そぼろ状」というより「フレーク」に近いと思いました)、大分以南ではぶつ切りとそぎ切りの中間のような格好で「デン・デン」と肉の質感を強調する乗せ方が多いようです(これは旅行用のガイドブックを見ただけです)。

それから、同一商品で、複数のグレードが用意されている場合がほとんどで、今回の東筑軒さんのかしわめしも、¥650-750-1000円とあり、二度びっくり
北海道の駅弁には、そんなシステム、見たことも、聞いたことも、触ったことも(ば~か!!)ありません。
それで、売り子さんに進められるがままに、
「お客さん¥1000の買わないと意味ないよ。おかずも違うし。」
とのことで、東筑軒さんの商品紹介のページをカンニングさせていただくと、
◇¥650-:ご飯280g,674.1kcal
◇¥750-:350g,866.1kcal
◇¥1000-:340g,熱量表示なし、
かわりに「お弁当に欠かせない厚焼き卵とウィンナー、さらに有頭海老・小焼・蒲鉾・奈良漬けまで入り、
季節の果物(ミカンまたはパイン)が色を添える。」
なる一文が入っておりました。

この「かしわめし」、折尾駅ほか近隣8駅と、福岡、北九州市内のデパートなどに常時出店している他、九州各地や大阪、東京の百貨店での臨時販売も行なっております。

そして、東筑軒さんについて皆様に、是非とも聞いておいて頂きたいのがその歴史の長さでありましょう。
さすがに、日本初[明治18(1885)年]の駅弁販売の宇都宮駅にはかないませんが、その40年後の大正10(1921)年に、折尾駅・直方駅の弁当業者・筑紫軒として創業。昭和17(1942)年に戦時国策により弁当業者の整理統合が行われ、付近の中小の業者を合併して一旦東筑鉄道構内営業有限会社となります。ほどなくして、昭和30(1955)年に 株式会社東筑軒となり、現在に至っております。創業92年!!。

また、今回ご紹介の、「かしわめし弁当」は筑紫軒時代からあり、「画一化した駅弁から脱却した郷土色豊かな駅弁」として、水炊きなどの鶏肉料理を参考に、鉄道省の門司運転事務所長であった本庄厳水氏が開発しました。すごい研究熱心な人ですね。仕事の合間を縫って、SLの残り火で煮炊きしていたんですよ、きっと・・・(知ーらないんだ)。

鶏肉は細かく刻んで入れ、やわらかさより歯ごたえを追求しています。炊き込みご飯の味付けは本庄氏の妻スヨさんが開発し、「門外不出の一子相伝」の味として代々女性のみに受け継がれているとか。どこかできーたよーなお話(そこで、走るなよ!!)。

味付けは砂糖の味も醤油の味も、意外なことに、次にご紹介する「北海道の駅弁より濃く仕上がっていて、途中お茶がほしくなります。
でも、多分これでいいのだと思います。

南国は特に夏になると水分塩分が喪失気味になりますので、そのような成分を取るように仕向けた一食ではないか、そして各お店では、一番、いいコメと鶏肉の割合が企業秘密なのだと思います。東筑軒さんの作り方は「一子相伝」だとのことですし(皆さん、このTVのみすぎ、なんとかしてやってください)、ますます、謎めいた、海苔、鶏肉のふりかけ加減ではありませんか!!

それからね、もし余ったとしても、ウチでおにぎりにして、海苔を増量してもよし、薄い出汁を張って雑炊にして駆け込むのもよし、卵増量してフライパンで炒めて炒飯風にして食べるのもまたよし。
でも、そこで調味料足さなくてもいいでしょう、札幌の駅弁は、残ったものに何かしたいのだったら、ショーユとかびちょーせーがいると思います。
(こいつ、次の駅弁の本番前にネタばれさせやがって・・・)

なお、残念ながら、コンビニの台頭、人件費などの問題から、
博多、久留米、大牟田・・・の西鉄と並行している沿線と、長崎、肥前山口、長崎、早岐・・・・の彼杵半島の各駅の弁当店は「かしわめし」から撤退。
行橋の駅弁店は廃業に追い込まれております。

時代の流れとはいえ、それぞれが名店でありましたでしょうに、もったいない話であります。
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日本地図の右半分の代表:札幌・札幌駅立ち売り商会さんの「北海道知床とりめし」 
 
<知床地鳥のお話・・・私の無知さ加減>
今から15年ほど前になりましょうか。
私「知床地鶏のくし」を初めて食べまして、肉質が、比較的締まった食感で皮は「パリ」と、やや火が通りすぎかも?と思うほどでありましたが、ひとたび噛みますと、中は意外なほど「じゅ~し~」でありました。値段も相場の倍近くいたしましたが、充分満足致しました。
お店の方に伺うと、以前から、品種としてはあるのだけれど、食用にしてみたのはここ数年でうちが初めてじゃないかな?ということでした。

以来、私は町の居酒屋、出張先と、「知床地鳥」のメニューを見るたびにチューモンいたしましたが、どこのお店も、初めて食べた店の味にかなうところはなく・・・・初めて食べた店での出会いがカンドー的だったという先入観が先にたちましたのでしょーか??・・・特に焼き方が難しいようで、どこのお店も硬目で焼き上がっており、「あの味にはもう会えないのか」と思っておりました。

しばらくして、札幌駅立売商会さんから「知床とり」の駅弁がでたと、「鉄トモ・・・テツ&トモではございません・・・念のため」から連絡が入りまして、頂きましたところ、トリだしでたいたご飯の上に「しれとこどり」の甘からず、塩気がつよからず、なんともまぁ、ご飯とのバランスも抜群となるように繊細に仕上がった照り焼きがふーわりとのっておりまして、錦糸、コンニャク、山菜などが程良く並んでおります。

全くおはずかしい話、この駅弁の初売りは2008(平成20)年だったと思いますが、この時まで私、「知床地鳥」と「知床鶏」がごっちゃになっておりまして、やや運動を控えさせた、「立売」さんの炊き方が、工程で硬くなりづらくしたのかなーと思いましたし、すこし、脂が乗っていた方が、冷めても肉が硬くなりづらいのかな、とシロートなりに考えておりました。

「知床地鳥」は焼きに熟練が必要なのかもしれませんね?
ある地方の地鳥は、肉質が硬くなり過ぎないように、「オソトでのお遊びの時間を制限している」というTV番組を見たことがあるのを思い出しました・・・

ま、グダグダ申しましても、一度召し上がっていただければ、私の「怪説文」などどーでもよくなっちゃいます。

最後になりましたが、未だに「立売商会」さんが駅弁を売っていますのは北海道だけです。
そこに、駅弁を始めたころは、皆、ホームでの「立売」さんだったという原点を見る気がいたします。

却って、食べる気が半減しませんでしたか。もしそうならご容赦ください。

                                                了