「メーデー!メーデー!!」
「めーでー・・・ってなんですか?」
「あ、そっか。緊急連絡っていうことです。藤吉郎さんですね?」
「はい」
「今、信長様がそちらに向かいました。私の言う通りにしてください」
「はい」
といった藤吉郎、自分の胸に、泥で草履の形を二つ付ける。
そして、信長の草履は保温器のようなものの中に・・・
やがて、信長がやってきて、草履の上に座っていたな、とたしなめられたが、胸の泥をみせて、
「御館様が御帰りになるまで、ここで温めておきました」と「あいつ」に教わった通り答えたら、
「わしが悪かった。あとで褒美を取らせる」と反対にほめられた。
・・・あいつはいったい・・・
あいつがやってきた。
「ねえ、お前さん、どこの人さ。なんで、わしに親切にしてくれるの?名前も聞いてなかった。
どうして、信長さまがこっちにおいでになることが、わかったのさ。」
・・・ホントーはもっと聞きたいことが、沢山あったけど・・・なんか、小型の機械、沢山持っているみたい?
「ごめん。僕は、松◆幸●◎。いまから700年後の世界からやってきたんだ。
君の出世を少しお手伝いしようと思ってさ。それから、信長さまの居場所だけどね、GPSっていうものを、袴の裏につけさせてもらった。
後は、この短波システムからでるピコHz単位の電波を信長さまの受信機に送ると、返事が返ってくる。それをこちらのTV画面で・・・」
「あー、もーいーよ。なーにいってんだかわかんね。
それで、これから、俺どーすれば・・・・・」
と、藤吉郎君がいいかけたところで、黒ずくめのスーツの男たち数名が、霧のようなかたまりから現れた。
「第28代明智光秀こと本名明智光宙<ぴかちゅう>。時間遡行法違反の現行犯、織田信長の殺人未遂の疑いで逮捕する」
「あんたがた、何者?」
「22世紀の警察のものです。こいつは、明智光秀の子孫で、織田にいじめられて、豊臣に滅ぼされた恨みを晴らしに、時間を700年遡ってきたのです。」
「松◆さんとかいってたけど・・・」
「偽名です。」別の男が言った。織田氏がつぶされたら、次に殺されるのは、貴方の番でした。」
「ほんとかね!親切な人かと思ったけど・・・」
「これ以上、私達が貴方やあなた方の時代の事象にふれると、修正が難しくなる。
いや、大変お騒がせしました。」
チーフらしき男が、「家捜しがおわったら引き上げるぞ」といったとたん、全員霧の中に溶け込んだ。
連行中のタイムマシンの中で、
「お前、どうやってご先祖様のカタキを討つつもりだったんだね?」、
「ふ、たいしたことはできないけど、深層睡眠で木下藤吉郎に<本能寺の変>を起こさせるつもりだったさ」と第28代明智光秀光宙と名乗る男は答えた。