命は永遠に続くもの…明日の朝いつものように目覚め、今日と大差ない1日が過ぎていく筈

そう思っていませんか
この映画は私が今まで辿ってきた人生と、リンクするところが沢山あり過ぎて…辛さも感じましたが、心底みて良かった
と、思える作品でした今回はご法度の…ネタバレも少々含めながら、語らせて頂きたいと思います

函館で猫とふたり…『 僕 』は郵便配達の仕事を生業とし、暮らしています

いつものように、映画オタクの親友、TSUTAYAこと『 タツヤ 』に、オススメのDVDを借り、自転車で帰る途中

医師から告げられた病名は…脳腫瘍の末期
いつ亡くなっても、おかしくない状態にあると言うのです
あまりにも唐突で…現実を受け止めきれない『 僕 』が自宅に帰ると、部屋には自分ソックリの、悪魔

悪魔は言います『 僕 』は明日死ぬのだと
1日命を延ばす代わりに…条件としてなにかひとつ、この世界から消す事を、持ちかけるのです


『 僕 』は1日と引き換えに…大切な想い出の糸と繋がった、品々を失って行きます

『 僕 』と関わった、大切な人達との出会いも、思い出も…全て無かった事になるのです


それは彼が今まで生きてきた証が…消失するという事

ひとは誰かと深く関わり…同じ時を共有し、喜びや苦しみを共感しながら、思い出を抱いて生きている

かけが得ない大切な人と自分が…出会う事のない、見知らぬ間柄になってしまったと気付いた時、思い出と引き換えた1日は、本当にそれだけの価値があったのか
『 僕 』の最後の選択…その潔さに、涙が止めどなく溢れました

沢山のエピソードの中で…原田美枝子さんが演じる『 お母さん 』が病に伏し、亡くなった猫のアルバムを、寂しそうに眺める姿
私の母もそうだった事を、思い出しました
私達家族のアルバムを…懐かしそうに、愛しげに、いつまでもみていた母
車イスを押しながら、海辺で語り合う…『 僕 』と『 お母さん 』
私も車イスを押しながら…母と病院の敷地を散歩し、色々語り合った思い出が甦りました
ろくに見舞いに来ない『 お父さん 』に…『 僕 』は怒りをあらわにする
私も親父に…同じような言葉を吐き、暫く冷戦状態になったのです
そして…ふと目にした親父の背中は、とても小さく見えた
『 お父さん 』を演じた、奥田英二さん…悲しみとさみしさを堪え、不器用で真面目な『 お父さん 』の、耐える背中に、愛しさが込み上げてくるのです
TSUTAYAが『 僕 』に渡していた、数々の映画は…私も感銘を受けた作品でした
【 ブエノスアイレス 】のシーンにも登場した…イグアスの滝
宮崎あおいさんが…友人の突然の死に、悲しみや悔しさ、虚しさを感じ、やり場のない怒りをぶつけるシーン
【ブエノスアイレス】の作品に出演し…素晴らしい演技を魅せていたレスリー・チャンは、自ら命を絶ちました
あまりにも衝撃的な死

私も友人の死に直面し…果てしない悲しみは、砂時計の砂が落ちるように、絶え間なく心に溜まってくる

とにかく彼女の分まで生きなければ
遣りきれない思いを払拭できず…悶々と過ごした日々が、胸に過りました
私にもTSUTAYAのように…映画をこよなく愛する、親友がいます
暫くご無沙汰していたけれど…今度とことん映画

この映画は…皆さんの思い出にも、リンクするかも知れません
大切なものはひとそれぞれ
音楽、バイク、アニメ、サーフィン、釣り、犬、ウサギ…とにかく色々
その中で心を分かち合える、誰かと繋がり…思い出を紡いでいる

私の母は今の私の年齢で…この世を去りました

節目の年にみた…死に方
イルポスティーノ…ニューシネマパラダイス…その他にも様々な名画の要素を、取り入れたような素晴らしい風景

『 僕 』が住む町はとても美しく…大人の童話といったイメージです

宮崎あおいさんの髪が、とても長くて…それもまた、この映画の背景に、見事に溶け込んでいる


出演者の皆さんの演技…とても素晴らしかった

佐藤健さんは細身過ぎて…存在感が薄いのでは
勝手な想像で…大変失礼しました
彼の中性的でピュアな雰囲気が…『 僕 』そのものでした

人生の最後にみたい映画…今は決められないけれど、人生を振り返り、生きて来られた事に、感謝しながら幕を引きたい

この作品は…私が最後に選ぶ1本に、なるかも知れません

映画の予告編です
動画をお借りしました
映画の主題歌です

動画をお借りしました
悲しみに耐えているひとがいて…なにも出来ない私がいる
どうか…どうか…貴女の思いが叶いますように
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