「今年はあれは来ないの?」とジーニィが聞いた。
「あれ、て?」
「あれよ。あれ」
「あれって、ひょっとして・・・」
「これ?」
そう、我が家の夏の風物詩。ハーゲンダーツのアイスクリーム。
これは毎年、僕の姉が我が家に送ってくれるもの。
我先に封を切るジーニィ。
「やったー!」
さて、アイスを食べると思いきや、双子の狙いは他にあった。
アメリカにはアイスクリームを送る習慣はない。
すなわちジーニィとリオにとって、ドライアイスを見ることができるのは日本においてだけなのである。
ドライアイスのかけらを水に入れるともわもわとガスが出てくる。
「お父さん、面白いねー」
「うん、うん」と言いながら、僕は抹茶味のアイスを食べていた。
「お父さん、ほら見て」とリオ。
「水がいっぺんに凍ったよ」
「おお、すごい」
二人はあきることなくドライアイスで遊び続けた。
「そうだ、このふたにドライアイスを入れて、水を入れてみよう」
どちらかの提案が可決され、実験開始。
「じゃあ、入れるわよー」
期待で笑いを抑えられないリオ。
「うおおおおおおっ」
リオは歓声を上げた。
その後、ドライアイスが溶けてなくなるまで、二人は替わりばんこにガスを吹き飛ばしていた。
「きょうこおばさん、今年もアイスをありがとう!」
遊んで食べて、ひと箱で二度嬉しい我が家の夏の風物詩でした。
Takaya
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